七人の子を生すとも女に心許すな

「よし! もう少し特訓するか!」

「もう、疲れた! 帰りたい! 特訓はヤダ!」


「仕方がないな……。帰るか」

「ゼオン! お腹が空いた」


「現金なやつだな……。何が食べたいんだ?」

「『ノジュ・ナーザン』のスイーツと、新作の黒いシュワシュワするジュース!」


「お前は、変なものにハマったな……」

「ゼオンは嫌いなの? 私は美味しいと思うけど」


「人それぞれだな……」

「早く連れて行ってよ!!」


「分かったから暴れるな!」

「早く! 早く!」



◇◇◇◇◇◇◇


「珈琲を一つ頼む」

「私は、チョコミントアイス! あと黒い悪魔Dr.某的な飲料水! あ! このチーズケーキとモンブランパフェも! この季節限定のケーキもお願い!」


「お前……食い過ぎじゃないか?」

「ゼオン! これくらい平気よ!」


「そんなにがっつかず、ゆっくり食べろ……」

「うん!!」



「もういいのか?」

「うん! ごちそう様でした!」


「そろそろ帰るか」

「うん! ちょっと先に出てて! (お土産買わないと……)」


「早くしろよ!」

「はぁい!」


◇◇◇◇◇◇◇


「ただいま!」

「特訓はどうだった?」


「疲れた!」

「大変だったのね! お疲れ様!」


「それと特訓の後、ゼオンと『ノジュ・ナーザン』に行ってたの! はいお土産!」

「あら、ありがとう! 『ノジュ・ナーザン』に行ったのね。へぇ〜! 良かったじゃない……」



「ねぇ、ゼオン?」

「な、何だ……ノア?」


「何か言い忘れてない?」

「た、ただいま!」


「ち・が・う」

「『ノジュ・ナーザン』で、くつろいでいた」


「せ・い・か・い」

「ちょっと、用事を思い出した……」


「あれ程言ったわよね! あの店でおやつを食べさせないでって!」

「仕方ないだろ! 行きたいと言われたんだ!」


「へぇ……。私より、娘を取るのね!」

「ん? な、なんでそうなる! 極論過ぎるだろ!」


「ゼオン! 表に出なさい!」

「逃げるは恥だが役に立つ……。撤退!」


「無駄よ!」

「ヌオっっ! 首根っこを引っ張るな!」


紅蓮火炎弾クリムゾンフレイム! 黒風雷光弾ブラッドサンダーストーム! 紅蓮火炎弾クリムゾンフレイム! 黒風雷光弾ブラッドサンダーストーム!…………」

「至近……距離で……何度も……打つなぁっっっっっ!!」



「頑張れ〜。ゼオンお父さん!」



〜完〜



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ゼオンとノアの色気より食い気 南山之寿 @zoomzero

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