これぞ短編小説の醍醐味! といったお手本のような物語です。

男女を問わず、自らの美醜は気になるものです。
特に思春期の年頃には。

昨今、無理やりそれをやめさせようとする動きがありますが、やはり視覚から入ってくる情報は、第一印象としてとても重要なものです。

けれど、それが全てではありません。
たとえあまり綺麗ではなくても、人間同士、その人柄に触れることで好きになるということはあるでしょう。

けれど、このお話の場合は、人間同士ではなく、異種族の恋愛物なのですよ!
もう、この着想から不通の小説とは異なります。

これが面白くない訳がないじゃあありませんか!

ただ、私は悲しい終わり方や、悲惨な結末にならないかとドキドキしながら読んでしまったのですが、失敗しました。

これは暖かな気持ちで読むべきお話です。

短いお話なのに、読み終わったあとに確かな満足感を与えてくれる素晴らしいお話ですので、どうか読んで見て下さい!

素晴らしい文章力と読みやすさ、そしてテンポの良さでスラスラ読めるのに、しっかりと満足感があるという、短編のお手本のようなお話ですから!

あっ、最後の一文が最高ですので、最後までしっかりお読み下さいね。

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