病み医者の名医?
……コンコン、コンコンコン
誰かが扉を叩く音がする。
診察の時間には早すぎるし、泥棒が来るには遅すぎる時間だ。昨日は「病」を一つ解決したばかりなのだから、もう少し寝かせて欲しいものだ。
私は眠い目を擦りながら、ドアを開けた。
「警察です。医者のビルスさんですね。危険生物の放流、及びその他複数の罪であなたを逮捕します」
「……」
警察官が開けた扉の隙間からは、いつもと変わらない優しい風と柔らかい日差しが流れ込んでくる。
ならば、僕もいつも通り笑顔で元気に答えよう。
「おはようございます。今日もいい天気ですね。」
その日以降、「病み村」という言葉を聞いたものはいない。
病み村の名医 西田河 @niaidagawa
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