恋というものを初めて自覚するとき

 親友が告白されたのを知り、正体のわからないモヤモヤした気持ちを抱えてしまった、とある少女のお話。

 どこまでも真っ当で真っ直ぐな恋の物語です。
 恋愛劇のようでもあり、思春期の少女の成長のお話でもあり。とにかく瑞々しくて甘酸っぱく、そしてもどかしく切ない気持ちにさせてくれます。

 と、ただそれだけにとどまらず、脇を固める登場人物がまた素敵。
 ネタバレになるので多くは語りませんが、彼女の言葉もまた染みるんですよね……。
 それまでの足跡と、秘めてきたかもしれないいろいろを想像させられちゃう。

 終盤はとにかく圧巻でした。思わぬ展開、というのとはまた違うんですけど、とにかくドキドキさせられる。
 柔らかながらもはち切れそうな、素敵な恋の物語でした。

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