第8話
「相変わらずお強いですね」
マフユはそう言って握手を求めるとカケルは爽やかな笑顔で。
「世界チャンピオンが手を抜いたらダメだろう」
と返す。
その返答に実にカケルらしいと思い、確かにと返すと。
「そういえば、君、来月に行われるランキング戦で復帰するらしいね」
「はあ・・・・・・?」
突然、そんな事を、周囲には大勢の人が居る中で言い放った。
――ええ!? 来月のランキング戦でマフユくん復帰!?
――やった~!! めっちゃ応援しよう!!
――絶対に来月のランキング戦、見に行かないと!!
カケルの言葉に女性ファン達から歓喜の声にマフユは戸惑いつつもカケルをキッと睨付るもカケルは柔らかく笑うだけ。
「その時はマオと一緒に応援に駆けつけるよ、それじゃあね」
ファンの前だというのに睨みをきかすマフユを置いて、カケルは爽快に去って行った。
※ホノオ視点
「うっきょ~。これはグッドなニュースです!! 来月のランキング戦で雪野マフユ復帰!!」
「あの~、桝さん?」
「ココミで良いですよ~、あとさん付もいいですよ」
「それじゃあ、ココミちゃん。雪野マフユが一年近くソウルメイトを離れていた理由って知ってる?」
天上カケルと雪野マフユの試合で忘れてたけど、雪野マフユが一年近く離れていたなんて原作ではなかった。
今更ながら、それを思い出して桝ココミに聞いてみた。
「あ~、雪野マフユの母親が去年、お亡くなりになりまして~・・・・・・」
「えっ・・・・・・?」
雪野マフユの母親が亡くなった!?
原作じゃあ、雪野マフユの母親は入院中のはず!!
なのに亡くなった・・・・・・?
「それで彼はソウルメイトを離れていたようです。母親が亡くなったとなると、流石に雪野マフユもソウルメイトどころではなかったのでしょう」
「・・・・・・そうなんだ」
衝撃的な話をされて、どう受け止めていいか解らなくて少し項垂れる。
母親が亡くなった、そういう経験をした事がまだないアタシには気持ちの想像は出来ないけど辛かったに違いない。ソウルメイトどころじゃないのは確かだ。
「ですが、復帰するとなるとソウルメイト界は大波乱の予感です♪ 来月のランキング戦が楽しみです!!」
キラキラした目をする桝ココミ。
今まで休んでいた強豪が復帰するのだ、ソウルバトル大好きな桝ココミにとって朗報なのだろう。
それにしてもランキング戦か~。
ランキング戦は月一で開催される競技形式で行われる公式戦。
10位以内に入ったバトラーはかなりのポイントが貰えるから出場するバトラーは多い。
さて、アタシは・・・・・・。
「お姉ちゃん、お姉ちゃんは出ないの?」
「勿論、出場するに決まってるじゃん!!」
可愛い可愛い妹にそう聞かれちゃ、出ないわけいかないよね!!
チョロい? 可愛い妹を悲しませない為ならチョロくて結構!!!!!!
ソウルメイト!!~ホビアニ主人公♂に転生したけど性別は転生前♀のままです!!~ うにどん @mhky
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ソウルメイト!!~ホビアニ主人公♂に転生したけど性別は転生前♀のままです!!~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
亡き母の夢/うにどん
★8 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます