絵本によって、少年は甘い呪いにかかり、先生は辛い呪いから解放される。

美しい童話のような、甘く切ない物語。

一冊の絵本が、読み手、また読み手の状況によって、様々に解釈され、やがて作者の本当に伝えたかったメッセージに辿り着く展開は、上質なミステリーのようでもあり、素敵な恋物語でもあります。

短編の中に、いくつの味わいを詰め込みながら、くどくなく、切なさだけを残す名作。

ぜひ、お読み下さい。