概要
「ボクは……変、だから」──そう言って、キミは今日も笑わない。
ごく普通の生活を送る《谷口亮太》は、母親の再婚を気に、義理の〝きょうだい〟が出来たばかり。
何とか仲良くなりたいと声をかけ続ける亮太だったが、話すどころか無視を決めこまれ、何故か部屋からは出てこない始末。
そんな〝きょうだい〟との唯一の会話──それは『ノート』によるやり取りだった。
『亜希。それがボクの名前』
『この家の見取り図が欲しい』
『兄貴はまだ慣れないから、亮太君で』
素朴で、片言ばかりの文章。
でもその中に含まれる感情が、少しずつやり取りを通して変わっていく……はずだった。
「……ボクは、外に出たくない。
外なんて……拒絶の溜まり場だから……」
お前には、いつだって笑っていて欲しい。
お前が笑えるようになるまで、ずっと側にいてやる。──約束だ。
これは〝きょうだい
何とか仲良くなりたいと声をかけ続ける亮太だったが、話すどころか無視を決めこまれ、何故か部屋からは出てこない始末。
そんな〝きょうだい〟との唯一の会話──それは『ノート』によるやり取りだった。
『亜希。それがボクの名前』
『この家の見取り図が欲しい』
『兄貴はまだ慣れないから、亮太君で』
素朴で、片言ばかりの文章。
でもその中に含まれる感情が、少しずつやり取りを通して変わっていく……はずだった。
「……ボクは、外に出たくない。
外なんて……拒絶の溜まり場だから……」
お前には、いつだって笑っていて欲しい。
お前が笑えるようになるまで、ずっと側にいてやる。──約束だ。
これは〝きょうだい
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