例文その2 文体を大幅に変えて大失敗した例

 ロゴーン結果を踏まえ、オールAを目指し見事

 大 失 敗 した文章が以下になります。

(ヒロインからお嬢様言葉を取っ払ったら、文章の硬さがDになってしまったヤツ)


 ※ほんの若干の暴力描写がある為、苦手なかたはご注意ください


 *******(ここから↓)



 私は高貴なる触手貴族の令嬢、ルウラリア・ド・エスリョナーラ。

 ご覧の通り、桜貝の如く輝く触手を持つ、由緒正しきエスリョナーラ家の娘。

 代々受け継がれた強靭さと柔らかさ、しなやかさを持つ、自慢の触手だ。

 普段は身体の左右に5本ずつ、合計10本ほどしか存在しない触手。しかし本気を出せば、10倍ほど増やすことも出来る。

 特に顔の左右から垂れた、麗しき金色の触手は誇りだ。

 毎朝きちんと手入れを欠かさず、縦ロールに仕上げる。それが令嬢のたしなみというもの。

 エスリョナーラ家の一人娘としてこの世に生を受け、15年。

 決して恥ずかしくない人生、いや触生を送ってきたつもりだ。


 しかし今、私は、父上からとんでもない宣言をされている――



「ルウラリア・ド・エスリョナーラ!

 これよりお前を、危険思想の罪で追放する!!」



 いつもと変わらぬ、晴れた朝のこと。

 豪華絢爛なるダンスホールへ、突然呼び出されたかと思うと。

 壇上から、父上に宣言された。



「お待ちください、父上!

 何故このわたくしが、危険思想など……!?」



 何ということ――

 わ、私が、追放?

 ――しかし実は、心当たりがないわけではなく。



「黙れ!

 触手の身でありながら――

 捕まえた人間を裸にせず。それどころか、衣服を溶かしも脱がしもせず!

 衣服を着せたまま何もせず、ただいつまでも弄ぶばかりなど……

 一族の風上にも置けぬ行為!!」



 壇上で怒り狂う父上の触手は、既に50本を超えている。

 そばに控える執事やメイドたちに、今にも襲いかかってしまいそう。父上の豪腕がうなりだせば、彼らなど簡単に吹き飛ばされてしまうだろう。

 それでも――それでも、私は言わねばならない。

 父上にいかに言われようとも、この矜持だけは曲げられない!



「何をおっしゃる、父上!

 今どき、いきなりマッパにする触手などありえない!

 それに、何もしていないわけではない! 

 美しく整えられた衣装を少しずつ引きちぎり、布地の内側に侵入する。そして、ほんの少しだけ柔肌を晒した瞬間、赤らむ表情。

 そんな感情のほとばしりこそが至高の……あぁっ……!!」



 そう――

 我らが触手族は長い間、父上のような即時全裸派が多数を占めている。

 しかし、世は移り変わるもの。私たちの代では――

 いきなり全裸にするよりも、清潔な衣服を少しずつはぎ取り、肉体をゆっくり味わいつくす。いわゆる着衣凌辱派の若者が増えてきた。

 どっちもドレスブレイクには違いないだろうって? いや、全く違う!

 整えられたきれいな衣服が、きたえ抜かれた鎧が。

 触手に引きちぎられ、汚され、傷ついていく。

 薄くなった布の裂け目から、ほんのりのぞく柔肌。

 勇敢でたくましかった若き戦士たち。その表情が恐怖にゆがみ、恥辱にうちふるえる。

 触手に絞めあげられ、ちぎれゆく衣服。

 壊れる装甲、裂ける肌、ほとばしる血しぶき、砕ける骨の音……

 何と言っても、極限までボロボロにされながらなお抗おうとする姿。その美しいことといったら――!

 あぁ、考えただけで身体がほてってきた。

 この熱く強き想い、何故父上には分からないのだろう。


「えぇい、やかましい! この場で発情するヤツがあるか!!

 お前が若者たちに、あらぬ思想を吹聴しているせいで!

 我が一族は最近、草食触手だのナチュラルボーンリョナラーだの、いらぬ恥をかかされまくっておる!」

「前者はともかく、後者は触手として最上級のほめ言葉ではございませんか!

 父上、どうかお考え直しを!

 即物的な凌辱行為など、もう古い。

 捕縛対象をゆっくりとなぶりながら、美しき姿を少しずつ破壊していく。

 その快楽を知れば、父上もきっと――!」



 それでも父上に、最早私の言葉なぞ聞こえておらず。

 一方的に言い放たれてしまった。


「ともかく、お前は追放だ! 

 一瞬で一気に脱がし、一糸まとわぬ生肌に触手を這わせる。スピード感が大事だと、幼きころより何度も言っているであろう。

 触手といえど、命は無限ではない。限りある生の中でも素早く動けば、より多くの捕縛対象をとりこに出来る。それこそ、触手族の至上の喜びというものぞ!!

 考えを改めろ。それまで我が家の敷居をまたぐことは、許さぬ!!」


 スピード感――

 私の一番嫌いな言葉だ。

 それに、多くの捕縛対象など、私には要らない。

 この方と決めた、運命の存在。

 たった一人でもいい。赤い糸で結ばれた存在とめぐり逢い、その方をわたくしの愛の触手で心ゆくまで包み込めれば――!

 そう思うとさらに身体はほてり、触手は父上と同じ数まで増え。

 激しい怒りさえ湧きあがってきた。



「望むところ!

 父上のお考えが改まるまで、私、二度とこの家に戻りません!」



 私の身体は最早、紅葉の如く真っ赤になってしまった。

 でも、構わない。これ以上父上とお話しても無意味。

 私はその場でぷいと背を向けた。執事やメイドたちの悲鳴が響きわたる。


「ルウラリア様!

 だんな様も、どうかお考え直しを……このままでは、お家が!!」

「お嬢様に出ていかれてしまったら、私たちの仕事が!!」

「お待ちください~! だんな様、お嬢様ぁ~~!!」


 一斉に触手で取りすがってくる執事やメイドたち。しかし、私にかなう者がいるはずもなく。

 怒りのあまりひと薙ぎした途端、彼らはみんな吹っ飛んでしまった。

 うっかり暴れるとこうなってしまうのは、いつものことだ。

 これでも一応力はセーブしているので、けが人は出ていないはず。

 ダンスホールにも隕石が落ちたかのような大穴が空いてしまった。でもそんな惨状には目もくれず、父上は立ち去っていく。

 父上がそのつもりなら、私だってそのつもり。

 考え方の相違は、どうしようもないものだ。たとえ家族であっても。


 *******(ここまで↑)


 言ってることは変態なのに、無駄に凛々しいヒロインが出来上がった感(;´Д`)

 ともかくこれで分かったことは、ヘタに言動を変更しようがロゴーンの目はごまかせないということでした。

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文体診断ロゴーン、オールA挑戦してみた! kayako @kayako001

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