外法剣比翼連理 Zombie Land of the Rising Sun
武論斗
序章
前書き
小生が
小学校からの帰りは元々住んでいた実家の
学校迄、小学生の足で通うには
昼から夕刻迄を学校と実家で過ごし、矢作には寝に帰るだけを繰り返す中、ほんの少し気になっていた
それが現在の矢作
当時、公園ではなく坂道に隣接し、朽ち果てた金網に囲まれた荒れ地に薄汚れた
小生、釣りを楽しむを趣味としており、幼少の頃は水辺を見付ける
池を見るのは日に一度。
朝、登校中、弟を連れ、坂道を登る、それだけ。
そんなある日、恐らく休日だったと思う。
休日、普段は実家で過ごすものの、その日は矢作にいたのだろう。何故か一人でその坂道を歩き、
誰に聞いた訳でもなく、池の
打ち
宝物として持ち帰ったそれは、短刀と
それは
勾玉と言えば、
子供と言うものは実に飽きっぽく、宝物として見付け出したにも関わらず、あっと言う間に忘れ去った。
中学に上がると間もなく、父の実家の増改築が終わり、そちらに引っ越した。
それを見越し、通う中学校は隣りの学区であり、近隣ではあるものの新天地として真新しさがあった。
どう言う訳か、小学校の頃は旧市街地とその東側への造詣は深かったものの、駅方面は詳しくなかった。
海に釣りに行くと言っても祖父に車を出して貰っていたせいか、都川上流には自転車を漕いで何十分もかけて自力で行っていたにも関わらず、遙かに近い港への道は殆ど知らず、同様に水辺のない駅方面の地理には地元でありながら無頓着だった。
小生の通った中学は、主に二つの小学校からの生徒が集まっていた。
その一つが駅の北側、弁天町(現弁天)にある。もう一つの小学校は小生が通った小学校と歴史を共有する学び舎で、こちらはそれなりに知っていた。
実家が駅の南に面していた為、弁天に行く事は稀で、友人宅を訪れるくらいであった。
そう、目と鼻の先にある
所属していた部活の大会が千葉公園体育館で開催された時、実はその場所を知っていた事に気付く。
幼少の頃、バスを使って両親や祖父母に連れられ、プロレスを見に来たり、遊びに来たりと千葉公園に訪れていた記憶が
何故、忘れていたのか、こんなにも近くにある場所を。
ふと気付く。
敷地に神社が二つある事を。
一つは千葉
思えば、母の実家に置いてきたと気付く。
自転車を漕ぎ、釣り道具を置いてある
トイレ用洗剤で短刀の刃と勾玉を磨く。丁度、技術・家庭科の授業で文鎮を作っていたので、布
短刀の錆び付きは酷く、精々バリを落とす程度。勾玉の方は美しく磨き上げる事ができ、透明度が上がった。その材質が何なのか知る
次の土曜深夜、再び千葉公園を、人目を
石造りの
社殿の脇、弁天様と蛇の石が並ぶ。暗がりにも関わらず、刻まれた蛇の彫刻は月明かりに照らされ
まるで、
割れた蛇石の中は空洞になっており、内には無数の巻物や書簡が入っていた。
どれも
それにしても、どの紙にも書が
勾玉に
聞いた事も習った覚えもない史書、いや、伝承の
いっそ、夢であれば良いのだが、果たして
只、間違いなく読み知ったその書の中身は
伝えなければ
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