【エッセイ】とーとーバージョン7(おやつ編2)

進藤 進

こだわりのホットケーキ

今回はホットケーキについて、語ります。


前回の「おやつ編1」でも書きましたが。

うちの母のホットケーキは「お好み焼きサイズ」です。


別に生焼けにもなっておらず、美味しいのですが・・・・。

「ちょっと、違う」のです。


そう、進少年にとって。

テレビのCMで流れるシーン。


女優さんがトランポリンのように弾んでいる。

綺麗な皿に3段重ねでフワフワ感が半端なく。


それを母に言うと・・・。

三段重ねの、お好み焼きになるのでした。p(-o-)q


ある時。

母の新しい工夫が。


当時、うちは飲食店で。

食材は豊富にありました。


かき氷もやっていて。

宇治金時なんか美味しかったです。


だから。

進少年は喜びました。


何と。

ホットケーキの間に。


小倉あずきが挟まれていたのです。


「母ちゃん、これ、すっげー美味しいっ!」

息子の喜ぶ顔に母もご満悦です。


その日から。

ホットケーキというと。


三段重ねの間に。

小倉あずき。


しかも。

こってり塗られて。


小さな缶詰一個分くらい。

勿論、バターとメイプルシロップもたっぷり。


みなさん。

でも、よく考えてください。


三段重ねのホットケーキ。

サイズは「お好み焼き」です。


その間に小倉あずき。

あんど、バター、&、メイプルシロップ。


たぶん。

3000キロカロリーくらい。


大人の3食分くらいありました。


だけど。

田舎の少年なので。


毎日、真っ黒に遊んでいるので。

特に、太ったりしませんでした。


今から考えると。

かなり、うらやましい。


食っても太らないなんて。

相当、走り回っていたのでしょうね。


なんせ、エロ本買いに往復チャリで10キロ走るくらいですから。(^o^)


ちなみに、私は歳の離れた末っ子だったので。

中学の頃には、アニキ達は上京していません。


親は、夕食時は店で忙しい。

だから、基本、一人での夕飯です。


御承知の通り。

母は大雑把なので。


どんぶり飯の大盛定食。

それなら、特に問題は無いのですが。


鍋の日が多くて。

子供は肉食わせておけば文句なし。


だもんで。

一人すき焼き。


大きな鍋で。

大人の3人前くらいを。


ペロリと、平らげてました。


中学校からは部活がハードで。

スポ根の時代ですから。


カロリー的にはOK。


だけど。

中間テストの時は部活も休み。


一週間、部活しないと・・・。


太りました。

プックプクに。


そら、そうだわな。(^o^)


※※※※※※※※


まだ続きがあります。


さすがに進少年。

毎回、座布団みたいなホットケーキ。


美味しいことは美味しいけど。

さすがに量が多いのと、見た目が・・・。


なので、自分で作ることにしました~!b(≧o≦)b


まずは生地。

ホットケーキミックスなんてありません。


メリケン粉(小麦粉)に卵と砂糖。

そして、牛乳。


適当にかき混ぜます。

あまり失敗した記憶はないけど。


フライパンにバターをひいて。

ボールから生地をたらします。


うす~く、伸ばして。

直径10センチ、厚さ5ミリくらい。


母ちゃんと真逆の薄く、ミニサイズ。

これを5枚焼きます。


重ねても。

4センチくらい。


一つ飛ばしくらいで小豆を挟みます。

厚さ5センチのホットケーキ5段重ねの完成~!b(≧o≦)b


ちゃんとフライパンから白いお皿に盛りつけます。


上から3段目くらいまで。

十字の切れ目をいれて。


頂上に四角に切ったバター。

その上からメイプルシロップを。


ナイフとフォークを持って。

自分の部屋へGO!


紅茶も湯のみではなくコーヒーカップもどきに。

上の段から1枚を慎重に一口サイズに切って。


ん~・・・・!

オイチイッ・・・。\(≧O≦)/


今、考えると。

ミルフィーユみたいな感じでした。

その頃は、存在すら知りませんでしたが。


食べ進むうちに、突然現れる小倉あずきもナイス!


進少年。

しみじみ味わいました。


自分としては。

テレビみたい!


と、ご満悦でした。


以来。

ホットケーキは主に自分で作ってました。


母ちゃん。

寂しかったかな?


ちょっと、しみじみ思いだしました。


でも。

その小倉あずきの缶詰で。


母は鍋いっぱいのぜんざいを。

作ってくれました。


5000キロカロリーはあったかもしれません。


良い子はマネしちゃあ。


ダメですよ~・・・。(^o^)


※※※※※※※※


おまけです。


ホットケーキに小倉あずきを塗る時。

スプーンでいいのですが。


ウチはトーストにマーガリンでも。

スプーンでした。


何故なら。

バターナイフがなかったから。


テレビのCMが大好きの進少年は。

バターナイフへの憧れもひとしおでした。


なんか、カッコイイ!

絶対、トーストの味が違う!


そう、思い込んでいました。

100円ショップも無い時代。


オシャレな雑貨屋さんも知りません。


だから。

スプーンで仕方なく塗る。


真ん中に残るマーガリンをトーストの端でこそげ落とす。


これ・・・・。

ちょっと、違う。


そう、思ったのでした。(^o^)


ちなみに。

ヤクルトは凍らして。


箸でほじくって食べてました~!b(≧o≦)b

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