半年近く前に読んだインタビューだが、当時は自分がカクヨムに参加したばかりで、この内容のすごさがよくわかっていなかった。
今、改めて読んで、カクヨムの利用について、賢いやり方だったことに気付かされる。一つの方法として悩める書き手は参考になるはずだ。
特に自分も非ラノベ系のマイナー歴史モノでカクヨムコン8に挑戦したため、逢坂氏の抱いていた不安や違和感にはとても共感できる。レベルは違うけれども。
今もなお、多くのWeb小説の書き手が「迎合するか」「独自を貫くか」で迷っている中、氏の「公募に照準を合わせながら、上手にWebの反応と付き合う」は一つの解の提示に見えた。救いに聞こえる。
また公募を目指さない人でも「誰が何を書いても怒られない」は、全くその通りであり、楽しんで書くことが、誰かの新しい需要に繋がる、美しい循環を描いてほしいという希望のインタビューに見えて、心に残る。
一方で、自然とWeb小説が読者欲しさに「今の主流」に向かって収斂していくのは避けられない事実で、その中で、いかに「次世代の主流」を救い上げるか、Web小説システム側の未来も考えさせられるインタビューだった。
当時の『同志少女~』にどれくらいの☆や応援がついたのか、知らないのが残念だが、「意外と見てくれる人がいた」ことが、カクヨムの良心なのかもしれない。ならば慌てて今から無理に転生しなくても、未来はそう暗くない気もしてくる。
とりあえず、今は書くことを楽しむことにするか。
『同志少女よ、敵を撃て』は、今、私が一番読みたい本なのですが、もともとカクヨムで公開されていた作品と知り、驚きました。
独ソ戦にはもともと興味があり、関連の書籍を読んだり映画を見たりしていたのですが、この小説の存在には気付きませんでした。
インタビューを読み、戦争を描くということ、また戦争シーンの描写について、大変参考になりました。小説の方も必ず読みたいと思います。
著者の仰る通り、web小説の主流でなくても自分の好きなテーマを突き詰めていく事は大切だと思います。
実際にカクヨムにはweb小説の主流とは言えない、純文学寄りの作品、本格歴史小説など、本当に多種多様な作品が投稿されている事が分かりました。そういった作品にも、もっと書籍化の道が開けたらいいな……、と感じています。
『同志少女よ、敵を撃て』は、アガサ・クリスティ賞に応募され受賞した事で、本になり書店に並ぶ事になったという事ですが、今後は本当に「カクヨム発、本屋大賞受賞作!」や「カクヨム発直木賞受賞作!」などが出る事を期待します。