【十二.事件の真相と考察】
「――以上が、貴方が思い描いていた、お話なんですか?」
「はい」
私は目の前に居る医者らしき白衣を着た若い男に向かい、肯定するよう頷いて見せる。
ここが果たしてどこなのか、ふと我に返って周りを見渡してみると、そこは壁から床、それに本棚までが白一色の部屋だった。
その目から齎される情報から推察するに、ここが病院であることを瞬時に理解してしまう。
私はいま精神科に来て、専門医に自らの症状を打ち明け、相談している真っ最中であった。
何故、今の今までそんな大切なことを忘れていたのかすら、よく分からなかったが、それでも“そうである”という現実だけは決して変わることはない。
仮に目の前で白昼夢を見ていようとも、私以外の現実は確かに動き続け、一秒たりとも止まることはないのだ。
私という時間だけがその場に取り残され、あわよくば自分自身という存在自体、何者であるか理解できないほど、心が喰いつくされている。
「先程まで貴方に行っていた、催眠療法での潜在的な記憶を読み取るに、貴方は妄想と現実との区別があまりよくついていないのかもしれませんね」
「妄想と現実の……区別?」
「はい。過度なストレスを日常的に受けたり、ある日突然、大切な家族や友人、恋人などを亡くされた方が罹る心神喪失状態であり、心の病の一つでもあります。しかも貴方が患っている心の病は双極性障害……、一般的には
「――えっ? ああ……はい。先生の言うとおり……かもしれませんね。私は大切な人を亡くしたのかもしれません。それなのに、彼らがずーーーっと、私の傍から離れてくれません。それにいつの間にか、彼らと話をしている……そんなことが度々あるように感じます」
自分でも何を口にしているか分からなかったが、たぶん医者の問いかけには答えていたと思う。
だが、どんな言葉を用いて喋り、会話していたかまでは分からなかった。
きっとこれが、彼の言うところの私の病の正体なのかもしれない。
ありもしない人物達と出会い、ありもしない事件を思い描き、そしてありもしない本の内容までを私は頭の中だけで創造、構築して、実際に目の前にある現実のものとして先程まで認識していたのである。
そこには現実と自分が創り出したという妄想との隔たりはなく、少なくとも私自身ではその境界を引くことはできなかった。
しかし、それも今ではすべてがすべて、私の想像力が生み出した虚無の記憶、そしてありもしないお話であったことを嫌でも自覚させられてしまう。
この世に救いなんてものは存在し得ないのかもしれない。
そんなものが本当に存在するならば、そもそも私はこんなことにはなっていないはずだ。
そしてそれは目の前の人物がそうであると、頷き肯定してくれている。
目の前に居る彼こそは、唯一無二の真実であり、私を妄想と現実との狭間にて繋ぎ止めてくれている、最後の手綱に違いなかった。
「あの……」
「ん? 何か質問でもありますか?」
「…………いえ、なんでもありません」
私は目の前に座っている彼に、何かを呼びかけようとして、直前で止めた。
きっと、自分の中に潜むもう一人の自分が留めておくようにと、私の口を噤もうとしてくれたのかもしれない。
「さぁ遠慮せずに、何でも言ってください。貴方は私の患者であり、私も貴方の担当なんですからね」
そう目の前に座る医者は私のことを気にかけてくれる。
さすがにその心遣いを無下にすることもできず、私は先程言い留めたことを口にしてみることにした。
「先生、私は……一体、誰なんですかね? 私は自分の名前すらも覚えていないんです。やっぱりこれも病気のせいなんですかね? ふと何かを考えようとすると、こう頭の中で
「ふふっ」
何が可笑しいのか、それとも余程私は変な質問をしてしまったのか、その真理のほどは定かではない。
けれども、彼は柔らかな微笑みを私に向けながら、こう答えてくれた。
「貴方の名前は……柏木速人さんですよ。自分のそのお名前をよく覚えておいてくださいね」
そう……私の名は柏木速人だった。
奇しくも事件を引き起こしたとされる張本人、柏木速人なる少年と同じ名なのであった。
私もまた目の前に座る彼と同じく、もう一人の柏木速人なのかもしれない。
必然的に、また偶発的且つ感覚的に、自分と彼が同じ人種であることを理解していた。
そしてこれこそが、現実を現実として受け止めなくてもいい、唯一の方法に違いなかった。
自分自身の心と記憶を偽ることで、自らを自らと認めなくても良い。
私は誰でもない、私と彼の名である柏木速人と名乗ることで、その権利を獲得し得たのである。
「ふぅーっ」
先程まで患者を診ていた若い医者が、診察終わりとばかりに、椅子の背もたれに寄りかかり、深い溜息を一つ吐き出した。
彼は精神科の専門医ではあったが、それでも心を患っている患者、その一人一人と向き合うことは精神的にも肉体的にも堪えていると思わずにはいられなかった。
なんせ自分が診ている患者達の多くは、現実と頭の中だけで作り出されている記憶と現実にある彼ら本人との意識や認識とが一致していない。
またそれに付随形として、時折常軌を逸したような支離滅裂な言動はもとより、今し方口にしていたことさえも、話しているはずの本人はよく覚えていない。
先程まで居た若い患者も、自身を公安に所属する刑事だと本気で思い込んでいたのである。それも血気盛んな、将来有望な刑事の一人として……。
また自身が実際にはありもしない、彼の頭の中だけで構築されていた事件の真相へと迫り、犯人と思しき人々を追い詰めていたと妄想の上、勝手に現実でも起こったものとして記憶し認識、彼の担当である私に対して、まるで親が子供に眠る前に読み聞かせる絵本のように一つの物語として語ってくれていた……というのが、彼がまさに直接的に見ていた夢の内容だそうだ。
さすがにそんな彼に対し、頭からすべてを現実ではないと否定するわけにもいかず、私はやんわりとしたあやふやな言葉を用いることで、必死で彼に納得させようと努力をした。
彼がどこまで私の話を理解できたか、それは彼本人にしか分からないことだが、それでもどうにか自身が精神科の一室に居て、担当である自分の治療を受けていることは理解してくれているようだ。
だが、彼にできるのはそこまでだったのかもしれない。
自分がどうしてこのような場所に居て、精神科医という世間から見ればイカれた人々と同じく、一括りにされているかまでは理解できないはずである。
既に彼の心の中の自分は、既に彼ではないのだ。
別の彼……即ちそれは、“私”という別の彼が自身の肉体と心を乗っ取り、彼本人へと成り済ましている。……という結論に至る。
心を病む人間とは得てして、自分が自分ではないと勝手に思い込むことで、別人が自分の中、それも頭の中に居ると錯覚を覚える傾向にある。
それらを『病気である』と一言口に出してしまえば、それで済む話なのだが、それでも彼らは心の奥底に深い傷を背負い、毎日を贖罪している。
私の仕事は、そんな彼らが一日でも早く心の鎖から解放されることを願い、その手伝いをするだけだ。
これは本人がそれを自覚し、打ち勝たなければ、いくら医者が言い聞かせたところで、何の意味も持たない。
「柏木速人……か」
彼が口にした名を自らも口ずさむことで、脳裏に刻み込む形で反復してみせる。
「彼も“私”になりたいのかな? まさか、そんなこと……」
私は自身の名を口にし、患者である彼が自分になりたいのかもしれないなどと、思うようになっていた。
彼の名は柏木速人ではない。彼の担当で、私こそが柏木速人、その本人なのである。
私が受け持つ患者達が何故、自分の名を騙るのかまではよく分からないが、彼らは口々に『カシワギハヤト』または『カシワギハヤヒト』という私の名を、自らの名だと思い込む錯覚を起こしていたのである。
なぜそのような事態になっているのか、自分でも理解できなかったが、きっとその名を口にすることで、自身と現実世界とを繋ぎとめようと努力していてくれるのかもしれない。
彼らが口にする柏木速人は、あるときには四十五十過ぎのサラリーマンであり、熱心な読書家で仕事の合間に古本屋巡りが好きな男性で豪華客船が舞台のミステリーツアーへと誘われたり、またあるときには十七歳十八歳の未成年の少年で親殺しと人食を好む推理小説家、極めつけは公安の警部や刑事などと、バラエティーに富んだ役柄と過激な物語ばかり宛がわられているらしい。
なんだか、彼らが口にする柏木速人なる人物が、別の自分のように思えてならなくなっていた。
きっと彼らから何度も何度も物語として聞かされたことで、酷く私の頭の中に印象深くそれらが残っているのかもしれない。
尤もそれらも現実の私とは一切無関係であり、どこまでいっても彼らの妄想、頭の中だけで創造される物語でしかなかった。
だが、彼らがそのことを妄想の類であるとは、微塵すらも思ってはいない。
また毎度毎度似たような話ばかり聞かされている側の私自身でさえも、それが現実に起こり得るように感じてならなかった。
既に私自身も彼らの話に感化されつつあるのかもしれない。
そのうち、彼らと同じく『カシワギハヤト』もしくは『カシワギハヤヒト』などと、誰かにその名を告げる日が来るのかもしれない。
そしてそのときの私は私ではない、別の“私”になっていることだろう。
「これを物語として、それも創作であるはずの前提で成り立っている小説として、ノンフィクションと銘打ち、どこかの出版社の公募にも応募してみるのも、面白そうだな」
私はこれまで彼らが聞かせてくれた創造上の話を総まとめし、推理小説として一つの物語を紡ぐことを思いついた。
私も彼らが並べ立てる“私”と同じく、仕事の合間に読書をすることが何よりも好きだった。
それも推理小説やミステリー小説、そしてトリックを用いた殺人物の小説を多く好んでいたのである。
それでもこれまで一度たりとも、自ら筆を取ることはなかったと言える。
――いや、今の時代はパソコンが代筆代わりとなるので、味気なくもキーボードを打ち込むことになるのだが、仕事以外で活用したことはほとんどなかった。
それなのに、彼らが熱心に語る物語の熱に当てられ、自分でも彼らと同じく、物語を描き、それを誰かに読ませてみたいという気持ちが芽生えていたのだ。
彼らが私へと語る時の表情や声は、とてもじゃないが他人に言葉として、また文字として言い表せるものではない。
時折叫び声を上げながら、部屋を滅茶苦茶にして暴れたり、そうかと思っていると落ち着き払った口調で、残忍な妄想を語りだしたりもする。
私にはそんな彼らが並べ立てる物語の数々が、これまで読んできた小説よりもリアリティと刺激を覚え、病みつきとなっていたのである。
だからこそ、自分でも何か物語を嗜めようかと思い、どうせなら……と、彼らが妄想として
本来なら治療中に患者が口にしたことを口外したりすることは禁止事項であるのだが、それも話の要点を所々掻い摘み、そのうえで時系列や事件、それに出来事等々をごちゃ混ぜにすることで、後々問題が起き得ないようにと、最善の注意を持って小説作品として仕上げることにした。
もちろん登場人物として、彼らの本名を使うわけにもいかないため、ここは一つ、兼ねてより温めていた自分のアイディアを組み込むことにした。
そのアイディアとは、登場人物の固有名詞がたった一つというもの。
それは小説としてありえない体裁であると、私自身、強く断言することができる。
何故なら推理小説とは、加害者役としての犯人、被害者、そして推理するという探偵、最低でもその三つが揃わなければ、お話として、また物語として成り立つことはない。
だが、それは逆を言えば、読んでいる読者側では予想もできない展開の数々と、一度では読み取れない物語性、そして何度でも読み返したくなるような刺激的なストーリーを生み出すものと確信をしていたのだ。
問題はコレを出版社が開いている公募なりコンテストなりで、受け入れられるかどうかにかかっている。
それを突破できてこそ、初めて一つの商業作品として一冊の本として世の中に出ることができるのだ。
まずは応募し、受賞しなければなにも始まらない。物語として始まり得ないのである。
しかし、当然のごとく、作風があまりにも過激な内容のため、選考の時点で弾かれることも予想される。
なんせ未成年の少年達が小説の内容に感化され、社会や親に対する不満を発散するそのために親殺しと
それだけでも十二分に問題となり得るのに、オマケに社会問題を提起する啓発作品や出版社を中傷する内容、そして普通に読んでいても読み解けない、推理小説としての体裁すらも整えていない作品になってしまう。
だが、それでもそれらの中で頭一つ分でも抜けてしまえば、世の中を驚かせるような小説なんてものにはならない。
また自身が書きたいと思う内容やアイディア、それに他人からどう評価されるのかという恐れを抱いてしまった時点で、創作物とは言えない。
創作とは誰もが等しく、何をしてもいい。
その現実と創造上における物事との乖離こそ、読者が追い求める刺激物となる。
そのアイデンティティを見失ってしまえば、何も面白くない。自ら物語を描く意味がない。
私は恐れを抱かず、あるがまま、そして思うがままの作品に仕上げるつもりだ。
そしてその日以来、私は寝る間も惜しんで物語を描き続けた。
正直、小説は読むことはあっても、自らこのように自分の考えや思いついたアイディアなどを文字として書くことは初めての体験なため、イマイチ要領というか、そもそも文脈や文法その他の作法を知らなかった。
だがそれでも、何かを生み出すという創作行為が楽しかった。
当然、初めての作品なので誤字・脱字はたくさんあり、推敲にも多くの時間を要した。
また、改めて見直した際、乱雑で幼稚な文章と物語構成であったため、何度も何度も書き直す羽目になったが、それを苦だと思ったことは一度もなかった。
それは無から有へ、また想像から創造へ、そのように移り変わるのと等しく、私にとってはとても刺激的な日々であったと、今ならば思える。
「さて、と。題目題目……この作品の題目は一体何にすべきなのか……それがまた重要になってくるな。それにペンネームも、趣向を凝らすというのも、読む側にとってみれば一驚だろうな」
私は完成した小説を前に、その作品の顔とも言える題目と、著作名であるペンネームをどうするかと、思い悩んでいた。
もちろんありきたりなものならば、既にいくつも思い浮かんではいるが、それでも完成した作品を伸ばすほどの力は無かったように思えた。
「ペンネームは……柏木速人。それで仮名ではなくて、ここは敢えての漢字表記がベストだろうな」
まずペンネームとして、私自身の名である『柏木速人』という漢字にすることにした。
一見すると、本名そのままなのだが、それでも作中にも使われている名前と漢字なので、面白いかなと思いそうすることに決めた。
もちろん、その漢字に対する読みも付属しなくてはならず、私は本名とは違う『カシワギハヤヒト』という名を当てはめることにした。
これは物語の本文及びプロフィール、そしてまたペンネームにおける三重の伏線を引き込んだ形でもある。
「この本を一言で言い表すような上手い言葉……言葉……題目……あっ」
そして私は思いついた題目を記す。
それはあたかも作中に描かれていた事件と同じく、『A-17事件の真相』と記したのだったが、イマイチしっくりとこなかった。
「現実にあった事件ならば、題目に【真相】と銘打つのも有効だろうが、実際には無いものだからな。これだと、余計な付属になってしまうかもしれないぞ」
私はすぐさま記したものを消し、空白に戻した。
作中においての『A』とは、少年Aを指し、『-17』は彼自身の年齢という意味合いだ。
だが、『真相』というのは些か大げさすぎるのかもしれない。
「真相が駄目ならば……」
私は『真相』という文字を取り除き、『A-17』の後にこう記すことにした。
『A-17事件の真実』――と。
何故、私は作中で出版社の担当だった男が若い刑事へと差し出した本と同じ題目である『A-17事件の真実』などと、書き直したのか?
それは、存在し得ない想像上の“私”と十七歳だった少年が思い描いていた“創造上の私”、果たしてそのどちらが本当の私であるかを読んだ人に読み解いてもらう……そんな願いを込めることにしたからである。
もしこれを読んだ人間は、自分が自分である理由やそこへと到るであろう確固たる事実に疑問を抱くはずなのだ。
そして自分を自分へと至らしめるモノが何なのかと、作中に登場する人物達とともに迷いに迷うはずである。
先んじてその答えをハッキリと言ってしまえば、そんなものはどこにも存在し得ない。あるのはただ、“そう思いたい”という自分がそこに居るだけのこと。それ以上でもそれ以下でもない。
人は他人が紡ぐ言葉に、そして文字に惑わされ続ける。
生涯に渡り、人生という己の物語の幕が閉じるまで誰しもそうなのではないだろうか?
しかし、それは何も珍しいことではなく、人であれば当然とも言えることだろう。
何よりも自身では自覚し得ない、不安や恐れ、そして何よりも自分という人間を言い表すことが人はできないからに他ならない。
そんな心の弱さが隙を生み、本人の知らぬ間に、少しずつ、少しずつ、心を蝕み始める。
そしてあるとき、何かの外的要因または内的要因により、それらの社会に対する不平不満及び心の弱さなどが呼び起こされ、運が良ければ心を病むだけで済むだろうが、運が悪ければ、作中に登場する人物達のように社会に対して、何かしら問題を提起するような事件を引き起こすことになるのだろう。
またその因子は、誰もが持ち合わせ、何時如何なる時に顔を出すのか、誰にも分からない。
だが、この日本における現代社会とは、その確固たる因子を孕んでいると言え、誰しも被害者にも加害者にも、成りえてしまう。
それは意図せず、また本人の意思に関わらず、そのように社会の一つの構造として組み込まれてしまっている言わば、必要悪のようなものなのだ。
人はただそのときを待つ他ないのか、それとも私のように自ら進んでそうなるか、その二つの選択肢しか残されていないのかもしれない。
現代社会における犯罪や事件とは、そのような不確かなもの、理不尽な理由、そして偶然及び必然によって成り立っていると言うことが出来る。
もしこれを読んでいる人がいるならば、この答え無き答えについて、考えてくれればそれでいい。
いつか、私ではない“私”がこの問題を解決してくれる日を信じて。
私は最後にそう記して、物語を完成させ、自らこの命を絶つことで、物語の真実を闇に葬り去り、無限とも思える可能性を秘めた一冊の本へと仕上げることにする。
私もまた、これまで接してきた患者達十六人と同じように、“私”という人物に心を奪われ、操られた人形の一つに過ぎなかったのかもしれない。
これから死ぬであろう、私を含めた十七人の“私”――事件は始めから数えて十七番目になろうとしていた。
皮肉にも、私は運命的に十七番目の加害者と同時に被害者にもなるのだ。
私はそこでイタリア語の忌み数である十七という数字と、ラテン語におけるVIXIの意味を思い出してしまう。
「私は“既に死んでいる”――か。ははっ、我ながら上手いことをいう」
創作という現実から生み出された、言わば有から有への創造物によって、永遠にその名を刻む、そのためにも――。
A-17事件の真実 Fin
A-17事件の真実 月乃兎姫 @scarlet2200
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