第1話

忙しなく鳴く蝉の音、それに劣らず騒がしいクラスメイト達

恥ずかしげもなく「あの子が可愛い」「彼がかっこいい」だの

傍から見たらどれもかれもが同じに見える

そんなことを考えていたら教室の後ろの扉が開く。

そして静かになる教室

嗚呼、彼女が来た

教室中が彼女の話になる、まるで此処は彼女の王国のようだ

「...なに?」後ろの席の彼女、彼女の机には黒く書かれた沢山の醜い文字

「いや、大丈夫かなって」僕が悲しそうに聞けば普通は

嬉しそうにしたり、泣き出したりそういった感情を露わにするだろう

けど、彼女は一言

「こんな幼稚な言葉たちよりアンタのソレが一番気持ち悪い」

なにもかも見据えてるような目で放ち教室を出ていく

彼女がでていった瞬間駆け寄ってくる莫迦なクラスメイト共

「雨宮さん酷いよね!せっかく、蘭くんが心配してくれてるのに」「本当何様って感じ」

「空気読めないしマジで学校来てほしくない!蘭君もそう思うよね?」

適当に笑顔を繕い曖昧に頷く

本当に気持ち悪い、、、何様?彼女は神だ

お前らとは比べるのもおこまがしい、無意識に唇を噛むと血が出る

心配そうな声が聞こえるがそれすら気持ち悪く保健室に行くといい教室からでる

きっと彼女はあそこにいるはずだから

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

猫と愛憎と雨 天邪鬼なrain @tuyunolaia

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る