第13話「が」
何かが違う……
部屋の明かりを点けようとした瞬間に女は違和感を覚えた。いつもと変わらない帰宅時間、いつもと同じ筈の自分の部屋、少し薄暗いという
だが、何かが違う……
微かだが確かな違和感を覚えた女は明かりを点けずに目を凝らして部屋の隅々を見回したがやはり何も変わった様子はなかった。
冷蔵庫の隣にある戸棚のガラス扉から覗くお気に入りの切子グラスも、大好きな猫が描かれた壁掛けカレンダーのすぐ傍に掛けられている背伸びして額縁まで拘って購入したサルバドール・ダリの
確認した限り目視では何一つとして変わった点がない様に見えるにも拘わらず決して拭えない違和感は異常と言うほどではないもののひどく不気味だった。その言い様のない気味の悪さに女は明かりを点けずに
外に出た女は扉の上にある部屋番号の書かれた表札を見るとそこが自らの住んでいる部屋である事を再確認した。無論、女は部屋に入る前に自らの手で扉の鍵を開けてから部屋へと入っているためそこが他人の部屋である可能性は低く、わざわざ外に出て部屋番号を確かめる様な事ではなかった。だが、そんな確かめる様な事ではない事すらも確かめたくなるほどの違和感を女は覚えていた。
拭えない違和感が
周囲は何も変わらない。ただ、自らが部屋に違和感を覚える。
理解の及ばない感覚に戸惑う女は居ても立ってもいられずに誰かに相談しようと
女が手にした
【更新無期停止】違和感 貴音真 @ukas-uyK_noemuY
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