概要
88歳──私は恵まれている
晴子(はるこ)はこの日、誕生日を迎えた。
小学校へ上がったばかりの双子のひ孫とその孫、娘や息子に囲まれて過ごす一日のなんと幸せなことか。
若い頃はなかったものに感動し、もういない夫に思いを馳せる。
それと同時に、もっと生きようと決意する。
──せめて双子たちが成人するまで。
きっと似合うであろう、振袖を見るその時まで頑張ろう。
そんな思いと共に晴子の幸せな一日が今、始まる。
小学校へ上がったばかりの双子のひ孫とその孫、娘や息子に囲まれて過ごす一日のなんと幸せなことか。
若い頃はなかったものに感動し、もういない夫に思いを馳せる。
それと同時に、もっと生きようと決意する。
──せめて双子たちが成人するまで。
きっと似合うであろう、振袖を見るその時まで頑張ろう。
そんな思いと共に晴子の幸せな一日が今、始まる。