キミが死ぬ日、死ぬ日だから……頼むから死んでください

　ボクは死神です。
　お賃金は少なく、福祉も少なく、休みも少なく、その休みも人手不足でつぶれてしまう。
　そんなブラックなお仕事、死神に就職しているボクです。

　冥府を司る上司のよく名前も分からない神様が、適当に使者を決定する後に生まれてしまう撃ち漏らしの魂を刈り取りに行くお仕事。おかげで天界では「無辜の民をただ殺すくずども」なんて言われてますがボクは結構頑張ってるんです。
　職務怠慢な上司のしりぬぐいをさせられているのに、上司は魂の質まで求めてくるのです。だからボクらは苦労して魂の質を高めるために様々な工作活動に響明け暮れている。

　そんな死神のボクの今の仕事は、田中太郎という少年の魂の質を上げながら殺すということ。
　しかし、太郎君はボクが思っていた以上の難敵だったのです。