第2話 私ってなぜ生まれたのかな

 私は生まれた。

一番古い記憶が何かと思うと、

沖縄旅行で、マックのポテトを豚に食べられたこと。

キャンプ場にいたウサギに服に噛みつかれて十円玉くらいの穴が空いたことが一番古い記憶だと思う。

 昔は頭がおかしい子供で、ドラえ●んの中だと誰が好きかと言われたら、

大抵みんなあの青いネズミ型ロボットか、二つ結びの女の子だという。

 私は違った。あの冴えないメガネの男の子だ。

記憶にはないが、周りの母親たちは笑って、子供たちは「なんでーーー」

「変なのーーーー」だという。

何が変なのか、今でも思う。彼は冴えない男の子だと思う。だが、彼は優しいのだ。映画をちゃんと観たのか、祖母との話を観たのかと彼の本質を見抜いた上でなんてかっこいいことを言ってしまうが、私は真っ当な理由があった。

 しかし、幼稚園にも入っていない私には、そんなことを伝えることなんてできなかったのだろう。ただ、馬鹿にされて面白がられて、恥ずかしい思いをした。

それだけなのだ。

生まれてから、自分の感情を押し付けて、同じ気持ちにならないといけない。

同じ沼にずっぼりと入らないといけない。

最高に気持ち悪い。けどそうしないと浮く。

目立ったしまうと思った。

嗚呼、生きづらい。

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私にタイトルはつかない @Yosakodesu

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