第六感の正体見たり

西紀貫之

第六感の正体見たり

「助手よ、『第六感』の化学的根拠をついに突き止めたぞ! だ」

「教授は追放されたままのほうが幸せなような気がしました」

「ほれ、お主もこのアネロス登録商標を装着してみぃ、まずはテストじゃ!」

「今どこから出しました!? 今どこから抜きました!?」

「安心せい、もう一本入ったままじゃ」

「二本入れてたんですか!?」


「ズボンとパンツいただき!!」

「ゲェ! なんて素早さ!! 教授、返してくださ……あぶねえ!」

「メスイキで強化されたわしの動きを見切るとは、お主もなかなかやるのう。だがしかし、バックを見せた瞬間、このアネロス登録商標が貴様の小さなジャガイモ前立腺啓蒙かいはつするであろう」

「だ、第六感に目覚めるとこんな芸当が!? ちょ、あなたもパンツ穿いてくださいよ教授!」

「あんなもの、とうに捨てたわ。啓蒙しても先っちょから漏らさぬよう指導してやろう。『啓蒙快快それでも漏らさず』とはこれいかに」


「せめて新品で!! せめて洗って~!! せめて消毒して~!!」

「消毒して責めて? アルコール消毒した直後のアネロス登録商標は大腸にマグマを突き込むようなものぞ? それは次の段階じゃ」

「こ、こやつ既に経験を!?」


「ああッ(びくんびくん)」

「隙あり! たすけてー、だれかたすけてー!! ……あぎゃぁぁあ!!」

メスイキ第六感を出し抜くことはできぬわ。ひょっひょっひょ、いい尻だのぉ~助手よ。この桃、割ってみよか? 菊みせぃ、菊」

「老人のタックルじゃねえ!! あ~、だめ! そこは出すとこ! 出すとこ~!」

「ああッ(ビクンビクン)。ふふふ、見える、見えるぞ助手よ。ふたりでこの第六感をものにして世間が恐れおののく姿が見え…………見…………」


「教授?」

「わしは追放されたままのほうが幸せなような気がしてきたわい」

「(まさかの効果が?)」

「賢者モードじゃ」

「あ~、なる」

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