第7話 『ゴールデンカムイ』感想・尾形百之助と「家庭環境が悪い人」という重ね方

 鯉登少尉を好きな人がいたとします。


「ああ、どうか、鯉登少尉には幸せであって欲しい!」と願う人に対して「この人はきっと自分もボンボンだから感情移入して幸せになってと願ってるんだな」と思う人は多くありません。


 しかし、尾形の幸せを願う人がいると「この人は自分も家庭環境が悪いから、尾形と重ね合わせてるのではないかな」と考える人がいます。


 これはなかなかに不思議な現象です。


 他のキャラを好きな人に比べて、尾形を好きな人にはそういう「家庭環境がこの人も悪いのではないか」と思われることが多い気がします。


 少なくとも「鶴見中尉を好きということは、この人は現状の日本に不満のある思想の持主じゃないか」とかより多く見ます。


 実はこの話はこの冒頭の「尾形が好きというと、家庭環境が悪い人なのではないかと他のキャラより思われやすい」だけでしかないのですが、不思議なものだなと思って書いてみました。


 オチはありませんが、人は「家庭環境が悪い人」というのを無意識のうちに色眼鏡で見ているのかもしれません。 



 

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幕末明治大正ドラマ・マンガ感想と解説っぽいもの 井上みなと @inoueminato

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