このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(136文字)
読み進めていくごとに物語に入り込み、そして言葉が、ストーリーが体に沁みてきます。アルコールを飲めるようになった娘のために、星にちなんだお酒を依頼する紳士。それに応えようと思案するバーテンダー。繊細なタッチで描かれる世界は、あなたをある感情へと誘う。最後まで読んだとき、あなたの心には何が残るでしょうか。
日本酒の苦味と砂糖の甘み。微睡む過去の怨嗟をセンチメンタルに書き綴った作品。星の意味がわかったとき、あなたも夜空を仰ぎ見たくなる事、間違いない!
バーテンダーである主人公が営むバーで、星にちなんだ酒を求める渋い紳士。その理由は愛する娘の成人式を祝うため。 お酒にまつわる二刀流の意味、紳士の望みに応える主人公の提案、バーを彩る小道具の数々。それらすべてがお洒落でした。 凜冽とした星空の下、日本酒で祝う二人の思いが読み手の心に染みる物語。思わず涙がでます。
とてもロマンチックで大人な感じの作品だと思いました!
日本酒と金平糖。綺麗な情景と物語はまるで極上の日本酒のような味わいで、鼻の奥がツンとしてしまいました。
時に人は、どうしても叶わぬ思いを星に託すことがあります。切ない気持ち足りない気持ち痛みと願いを乗せて、手を伸ばす。届かなくてもいいんです、どこにも。ただ、手を伸ばしたということが、救いになるのです。
読み終わった時、その深い愛情に涙が出ました。 そして澄み渡る冬の星空を一緒に見上げている気分になりました。 是非、ご一読ください。お勧めです!