第10話ラストダンスは私に

僕とメグちゃんはラーメン屋に向かった。

知り合ってから、まだ1ヶ月も経ってないのに、仲のいい夫婦みたいだ。

ラーメン宝島に到着した。

「タカちゃん、ここのオススメは?」

僕はメニューも見ずに、

「特製ラーメン。少し辛いよ。後、餃子」

「じゃ、それにしよう」

僕らは仲良く、ラーメンと餃子を食べながら、瓶ビールを飲んだ。

昨夜、2人とも朝まで飲んで、また、昼からビールを飲むなんて。


「ねぇ、タカちゃん今日も泊まっていい?土曜日だし。ダメ?」

僕は断る理由がなかった。

会社の連中には嫌われている彼女だが、僕に取っては、仲のいいカップルだと思う。

まだ、昨夜の酒が身体に残っているのか?僕は瓶ビール1本で酔ってしまった。

メグちゃんも一緒だった。


ラーメン屋の帰り道に、僕らは手を繋いで歩いていた。

すると、

「タカちゃん、私、あなたの事が好きになっちゃった」

突然の告白であった。僕は、

「メグちゃんの事、僕も好きだよ!」

彼女は顔を見られたくないのか、うつ向いて歩きながら、こう続けた。

「タカちゃん、わたし、今月中に今の会社、退職しようと思うの」

僕は仰天し、理由を聞いた。

「タカちゃんとずっと側にいたいの。料理はもちろん、掃除も洗濯もしたい。だから、同棲しない?」

僕は酔っているが、真面目に返事した。

「ありがとう。僕の家を任せていいの?」

「もちろん」


月末、メグちゃんは会社を退職した。羽弦課長と五島監督が僕に声を掛けた。

「君はあの子の旦那さんになるのか?」

「は、はい。一応、計画しています」

「ね、課長さんよ、うちの若い衆はイケメンが多いのに何でタカの旦那に惚れたんだろうな?」

「分かんねぇよ!早く現場に行けよ監督。シッシッ!ていっ!」


僕らは、2年間同棲して結婚した。

結局、メグちゃんは天使だったのた。

僕に惚れた理由は、うんちが産まれたって言葉に惹かれたんだと。


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あの娘は、天使か悪魔か? 羽弦トリス @September-0919

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