第2話
「魔法競技」
これまでのオリンピックでも、魔法の競技はいくつかあった。純粋なパワーや精度を比べるものや、フィギュアスケートのように芸術性を比べるものなどである。
魔法競技は、陸上競技というような全般的なカテゴリーと思って貰えば良い。
その中に多様な競技があるのだが、もっとも人気のある魔法競技は、諸々の関係で正式種目に登録されなかった。
それは「魔法戦」である。
魔法を用いた格闘技。
各々が持てる全てを使い、強者を決める。
単純明快で見た目も豪華絢爛。
格闘技に比べると暴力性も低く老若男女に大人気だ。
多くの国で行われている魔法戦だったが、
これまで「世界一を決める大会」が行われたことがなかったのだ。
そして、今回のオリンピックが正式種目として初めて、魔法戦が行われる大会なのだ。
この大会によって、
「正真正銘の世界一の魔法使い」
が決まる。
そんな大会が盛り上がらないはずもない。
自国の代表を応援する。
どちらが強いかで議論をする。
テレビやSNSでアイドルのように持ち上げられる選手もいる。
そんなことが全世界的に起きているのだ。
そして、日本でももちろん、日本代表に期待が集まっている。
天才美少年魔法使い
「天晴 九(アマハレ キュウ)」
彼の力は魅力的だ。
オリンピック魔法代表 @tairou
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