既に多くの方がレビューされており、作品の魅力は『オリガミ』つきですが、私がこんじた素晴らしいところは、実在の、しかもカナダ北部の大自然を舞台に、繰り広げているところです☆
一般に、フィクション、殊にファンタジー要素が入っていると、その舞台も架空になることが多いような気がします。
しかし、この作品は、おそらく敢えて綿密に取材(調べ物)をされて書き上げるというかなり大変な一手間を加え、非現実的な天変地異というファンタジー要素の中に、リアリティーを感じさせてくれます☆
架空の舞台も悪くありませんが、現実世界を舞台にすることで、より登場人物たちに感情移入しやすく、また親近感も湧きやすくなりますね♪
さらに、作者様の代表作の『コード・オリヅル』のメンバーも加わり、ファンなら間違いなく楽しめる作品でしょう!
今後の展開も楽しみにしています!!
突如として広がる空の異変と、猛威を振るう大自然。人間だけでは太刀打ちできないであろう災害に立ち向かうのは、特別な力を授かった少年と獣達。やがて世界を飲みこまんとする災害を止めるために、彼らは国を越えて戦います。
行った事の無いはずの場所まで想像できてしまうような細かな情景描写や、疾走感のあるバトルアクションがとても心地いいです。
シリアスとコメディの塩梅もちょうどよく、熱いバトルが読みたい日でも、笑えるギャグが読みたい日でも、いつでも楽しめちゃいますよ。
作者様の前作を読んでいれば、更に興奮必至の展開や意外な人物の登場もあり、夢中になること間違いなし!
世界の危機に立ち向かう勇敢な少年たちの活躍を、これからも応援しましょう!!
闇のオーロラが引き起こした災害で父を失った少年、蒼仁。
辛くも生き延び帰国した彼は、勉学に励む日々を送っていた。雪と氷に閉ざされた彼の地へ再び赴き、あの日何が起きたのかを、そして父の行方を調べるために。
そんな中、闇のオーロラはついに日本へ到来。謎の現象がまたも蒼仁に迫る。
猛吹雪や猛獣達に襲われ絶体絶命と思われた時、白き守護者が現れる。だが、蒼仁を救ったその人も猛獣達の餌食に……
天からの声により、蒼仁は突如覚醒した───
冒頭の雄大な自然の描写に引き込まれたかと思ったら、突如襲い来る天変地異。美しい自然が一転、獰猛な脅威へと変貌。
作者様の凄まじい描写力のおかげでありありと映像が浮かぶので、それはもう恐ろしい。
でも、その描写力のおかげで戦闘シーンが素晴らしいものになっているのです。手に汗握る臨場感と躍動感。白き光を纏う氷結棒を操る美少女、灼熱の光球を放つ金髪ヤンキー。敵の猛獣達もかっこいい。
猛烈に美しい戦闘シーン、必見です!!!!
もちろん、ワクワクするストーリー、盛り込まれた設定や数々の謎、魅力的なキャラクター達の掛け合いの面白さは折り紙つき。シリアスとコミカル、疾走感とほのぼの感、緩急に富んでいて飽きさせない!
途中まで読んでの感想ですが、傑作間違いなしです。
カナダで「闇のオーロラ」が空を侵食し、極北から太陽が消えた。
次々に起きる超自然現象。人を襲う動物たち。それは今まで傷つけられてきた動物たちや自然の叫び声。起きた闇のオーロラは人間がしてきた罪の大きさを表しているのでしょう。
天変地異が起きた理由は人間にあるのだけど、それをまた正そうとするのも人間。人を、世界を守るために立ち上がったのは小学生の蒼仁。もちろん一人ではありません。他にも心強い仲間が沢山出てきます。
この作品を通して人間の所業の残酷さや暴慢さを改めて感じました。そしてその半面、人間の愛しさも再認識する。絶望に立ち向かい光を見出だし己の心に従って懸命に戦おうとする主人公と、彼と共に戦う仲間たちのアクションから笑いから感動の涙まで揃っている素敵な作品です。ぜひご一読を。
まるで眼前に浮かぶような、美しくも過酷な大自然。
『闇のカーテン』と呼ばれる天変地異から幕開けするこの物語は、冒頭から読者をカナダ極北の地へと連れ去ってくれます。
また、壮大な風景の中で繰り広げられるド迫力の異能バトルは、圧巻の一言。まさに映画を見ているかのような気分にさせられます。
しかし本作の一番の魅力は、登場人物同士の掛け合いと関係性でしょう。
主人公・蒼仁を襲った運命は非情なものですが、元気なヒロインや頼れる大人たち、それから愉快なハムスター(?)とのコミカルな会話の応酬が、物語全体のトーンを上げています。
人が人と出会い、新たな道が見つかる。前向きなパワーに溢れたストーリーに、胸が熱くなること請け合いです。
そして作者さまこだわりの犬ぞりシーン!
彼らが雪の大地を駆ける様子を想像するだけでワクワクします。
狼犬に加えて、召喚獣や精霊など、この物語には多くの動物が登場します。
人間の力ではどうしようもない強大な自然のエネルギーも、外せない見どころの一つです。
推しポイントを挙げればキリがない本作。
作者さまの『コード・オリヅル』既読の方には嬉しい繋がりも!
ぜひぜひ皆さま、このスペクタクルを体感してください!