数え切れない人が生まれ、死んでいく毎日。その全てに心を寄せることは難しい。だが偶然にせよ、その終りを迎えようとしている物語に触れた時それを見届ける人の人生という物語には、間違いなく『加筆』が成されることだと思う。どれだけささやかに生きようと、一人の人間がその生を終える時、人生という物語が生まれていく。その中には、読まれない物語もあるかもしれない。だからこそ、出会った物語を胸に刻もうと私たちは心を寄せるのかもしれない。
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