概要
僕が君に無体をはたらかないと思っているのか?
トラブルを招きやすい運命のリシアに訪れた今度の災難は『大切なものを盗まれてしまう』という面倒で複雑な呪い。
兄夫婦が手を尽くしても解呪の方法は見つからず、時の流れと共にリシアの大事なものが一つずつ奪われていく。
噂は広まり、兄が選び抜いた婚約者候補たちも縁談を白紙にしたいと申し出てきた。
父親代わりをしてくれた兄の家族愛呪縛が弱まっている今が好機かもしれない。
学生時代、告白してきた同級生のことをリシアは思い出す。
卒業式を待たずに声をかけてくれていたら、付き合ってもよかったのにと興味を抱いた唯一の相手。
自分のために力を貸して欲しいなんて、都合よく利用出来る存在ではない。
けれど、呪われて利用価値が下がった次男でいられる今しか一歩を踏み出せない気がして、緊張しながらリシアは特別な相手の
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