#50(最終話) ハーレム主人公の流儀
フジコさんがハーレムの一員となり、その後も色々と紆余曲折ありながらも4人との愛を育んできた。
サクラさんは無事に県内の私立大学へ進学した。
俺と付き合う様になってから態度や表情が柔らかくなったせいか、大学生になってからはモテモテで頻繁にナンパや告白されているらしい。
しかし、その全てを「私にはノリオという生涯を誓った彼氏がいるんだ。 すまないが君には1㎜も心が靡くことはない。諦めろ」とスッパリ振っているらしい。
そして、風紀委員をしていた頃の独りぼっちとは違い、俺の家やキョウコちゃんのマンションに入り浸っては、俺やメグっちの受験勉強を見てくれたり、キョウコちゃんとガールズトークを楽しんでいる。
それと4人の中で一番まともな人なんだが、エッチなことに対して結構アクティブで、ある意味一番チャレンジャーかもしれない。
真面目な性格と模範的だった学校生活の反動だろうな。 色々なことに興味を示しては積極的に、そして大胆に行動してて、今じゃ俺と一緒にお風呂に入る時はすっぽんぽんだし、俺のピ――をやたらと洗いたがり、1度握ると中々離さず笑顔でずっとニギニギと感触を楽しんでいる。
鬼の風紀委員と呼ばれたカタブツだった頃とのギャップは、ここまで来てしまったようだ。
メグっちとは相変わらずだ。
恋人となったからと言って幼馴染なのは変わらないし、以前と同じようにウチでも学校でもずっとベタベタしている。
変ったことと言えば、スク水は着なくなったな。 というか、俺がお願いして普段は普通の下着に戻して貰った。
やはり、スクール水着は特別な物としてのレア感も必要だろうと思い、普段から見慣れてしまうとそのレア感が無くなるから。
その代わり、しょっちゅう一緒にお風呂に入り、その時にスク水やマイクロビキニ姿を披露してくれる。
もちろんお触りオッケーだ。 そういうサービス精神は、さすがメグっち。
ハーレムヒロインの中でもダントツで俺の性癖を理解してくれている。
そしてメグっち曰く「ノリオにおっぱい揉まれ過ぎて、またサイズ大きくなったし!」
キョウコちゃんとは、今でも毎週末にお泊りに行っている。
メイドやバニーのコスプレが定番化して色々なプレイを楽しんでいたが、最近はエッチな下着に凝り始めたのか、コスプレよりもセクシーな下着姿を披露してくれることが増えた。
因みにキョウコちゃんとは、性的な羞恥心はあるがその羞恥心こそ興奮を促すスパイスになっており、お互いその辺は遠慮なく恥ずかしい姿も行為も見せあっている。
俺もそうだがキョウコちゃんも性欲は強い方だろう。 だが教師と生徒という立場上、俺が卒業するまではこうやってガマンするしかないのだ。
しかし最近では、この長期にわたるガマンも、キョウコちゃんに対する壮大なプレイの一環になっているように思える。
所謂、ペットの犬の目の前にエサを置いて、「待て!」とず~っとお預けにしている状態だ。
それでもちゃんと待ってくれているところに、俺はキョウコちゃんの強い愛情を感じている。
フジコさんは、お付き合いする前の妄想を暴走させていた頃と違い随分と落ち着いてきて、学校では以前メインヒロイン候補だと思った頃の様な優等生でマドンナ的な振る舞いをしている。
逆に、二人きりになったりハーレムのメンバーだけになったりすると、俺に甘えて来たり、キョウコちゃんたちと妄想話に花を咲かせたりと、楽しそうに過ごしている。
それとたまに俺の家に泊まりに来るようにもなった。
表向きはクルミの所に泊まりに来たということにしてお泊りセット持参で、俺と一晩過ごす。
メグっちもフジコさんが泊りに来た時は、気を使って早めに帰って行く。
スク水姿でお風呂にも一緒に入るし、寝る時はベッドも一緒で、俺たちの間にはわだかまりは一切無く本当に親密になった。
まぁ、俺のヘアスタイルをやたらオールバックにしたがるのが玉にキズだが、オールバックにしてあげるといつもの3倍くらい甘えて可愛くなるので、なんだかんだと好きなようにさせてあげている。
あと月イチのペースで、全員でのお泊り会も続けている。
最近では全員が揃うと、もっぱら卒業してからの話が増えた。
俺とメグっちとフジコさんはもう高3で、卒業がすぐ目の前だ。 3人とも進学志望で、3人揃ってサクラさんの通う大学を希望している。
そして、そんな受験生の俺たちとは別に、キョウコちゃんとサクラさんは、5人で行く卒業旅行を楽しそうに計画立ててくれている。
その卒業旅行で俺たちはセックスを解禁する。
受験生の俺たち3人も、それを楽しみに今必死に勉強を頑張っているが、キョウコちゃん達の会話から聞こえた「初夜は全員で逆バニー」というワードに、俺も受験勉強の疲れが一気に吹っ飛んだものだ。
流石キョウコちゃん、スペシャルなカーニバル感すげーぜ。
4人のヒロイン、誰もが待ち焦がれているのだ、俺とセックスすることを。
ハーレム主人公としてのプライドで、ココまで俺の我儘を通してみんなを待たせているようなものだった。
だからこそ、俺は4人のヒロインたちをいっぱい楽しませ、いっぱい気持ち良くさせ、そしていっぱい幸せにする。
これが俺のハーレム主人公としての流儀だ。
そう
俺は罪作りな男だが、その責任もきっちり背負う覚悟を持つ主人公、ノリオ。
お終い。
___________________
あとがき
「進撃の勘違い男 ~幼馴染も美少女ヒロインも、みんな俺に惚れている~」を最後まで読んで頂きまして、ありがとうございます。
この作品は、プロットなしでストーリーもノープランで、主要なキャラの簡単な設定のみで書き始めました。
事前にアイデア絞り出すよりも、書き始めた方のが色々思い付くかと思って、毎話、最初の一文を書き始めてから話しの展開を考えていた感じです。
なので、私自身、次の話がどうなる?とか分からず、先のことを考えず行き当たりばったりで、まるで初見のアドベンチャーゲームやエロゲをプレイしている様な感覚で書いてました。
そのお陰で、恐らく読者さんにとって予想外の展開が多かったのでは無いかと思います。
だって、そういう展開にしようとして流れを作るんじゃなくて、パっと思いついたことをそのままぶち込んでいましたので。
そういう意味では、前作のシリアスな復讐物とは真逆な作品と言えます。
前作は、笑い皆無、ご都合主義や後出しは悪、リアリティ重視で、細かい設定やカレンダーなど作って書いてましたが、今作は、リアリティ無視、笑い最重要、面白ければ何でもアリで多少つじつま合わなくても強引にイッタレェ!で書きました。
内容に関して打ち明けますと
・応援コメントでもご指摘ありましたが、ノリオの名前は敢えて”イケメンっぽく無い名前”と考えて名付けました。
なので、リアルでノリオというお名前の方、ごめんなさい。
因みに、登場キャラの苗字は、曜日の日月火水木金土から取っています。
・フジコさんの話していたラブコメ症候群は、書いているその場で思いついて書きました。
なので、そのエピソードの前の文芸部入部の話を書いている段階では、ラブコメ症候群なんていうワードすら頭に無かったです。
もっと言えば、フジコさんの裏の顔も当初は小悪魔的な男を手玉に取る様な悪女にしようとしてました。
・キョウコ先生の腐女子でヲタクでドMの変態という設定も、思い付きで後付け設定です。
当初は普通に行き遅れのアラサーキャラで行こうと考えてました。
・クルミとフジコさんがポケオジカードを通じての友達だったという設定も書きながら思いつきました。
ノリオに近づきたかったフジコさんからクルミに接触して、ラブコメ症候群の恐ろしさを説いて引き入れるという設定で書き始めたのですが、意外性が無いなと思い、ウチの子がハマっているポケモンカードをヒントにそういう設定を思いつきました。
因みに、作者として一番のハイライトは、「僕の乳首を守って」というBL小説のタイトルが思い浮かんだ時でした。 俺って天才じゃね?とか考えて嬉々として書いたのに、どスベリしてしまったのには結構ショックでした。
あと、ヒロインたちに関しては、完全に作者の欲望や願望の表れです。
自分の性癖を晒している様なモノでしたね・・・
この作品は、自分で『コメディ全振り』と言って書き始めたので、毎回オチを付けたり笑えるエピソードやワードを入れたりと、全てのエピソードで笑いを獲りに行かなくては!というプレッシャーがあって、今思えば、無茶しすぎでしょ! よく最後まで書けたな! と自分でも関心しちゃってます。
これも毎回熱い応援コメントや面白い!とレビューを書いて下さった読者さま方のお陰です。
本当に、ありがとうございました。
進撃の勘違い男 ~幼馴染も美少女ヒロインも、みんな俺に惚れている~ バネ屋 @baneya0513
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