理性と本能が隣り合う、芸術の本質

タイトルとキャッチコピーの印象をいい意味で裏切られ、一瞬でその世界観に魅了されました。

どこか精彩に欠けた日常を送る美大生の保。そんな保の日常は、画のモデルとして現れたある女性の存在によって変化をみせます。

色褪せた日常に差し込んだ光は、決してパッとした明るさのものではないけれど。

絵師とモデルの関係性で、段々と互いが溶け合うように、沈むような感覚に陥る描写は、まさにみるくせいきそのもので。

どこかクラシックな雰囲気の似合う、そんな艶やかな作品でした。

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