このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(266文字)
さらさらと水は流れていく。この流れは、濁りのない清い水だ。それほどに美しい描写にて描かれるのは、狭間で揺れるひとりの心。溶けてしまうことを選ぶのか、濁りある人の世を選ぶのか。果たして彼女はどちらを選択するのだろう。揺れる彼女を繋ぎ止めるものは何か、そして「もしかしたら」と疑いつつも確証を得られないものが、最後に形となる。その選択に間違いなどない。もっとも、どちらを選んでもきっと間違いではなかったのだろうけれど。美しい物語に、溶けてみませんか。ぜひご一読ください。
美しい描写がとても心地良かったです。すぐに物語の世界へと入り込んでしまいました。とても素敵な物語でした。