最終話 確定演出
「再び出会えたのって運命だと思わない?」
おお、理沙も俺と同じ気持ちだとは。マジで始まったな、俺。いやまて、取り敢えず落ち着け。そして取り乱すな。先ずは紳士的に振る舞うぞ。
「そうだね」
俺は済まし顔で言った。
「やっぱり、あれのお陰かな」
「ん? あれって?」
「幸運の
「えっ……?」
俺は思わずフリーズしてしまった。
「ちょっと、待ってね」
そういって、理沙は横に置いてあるビジネスバッグから木彫りの像を取り出した。
「ジャーン、いいでしょ?」
「――うん、いいね……」
何だ、この流れ……。猛連チャンしたヤバい匂いがプンプンするぞ。そういえば、営業の仕事をしていると理沙は言っていたが、まさかそっち方面の……。
「そうでしょ、百万円するのだから」
「ひゃ……百れ……いや、百万?」
うわ、奥義炸裂……思わず昇天してしまいそうだわ……。次はトドメとばかりに究極の奥義を理沙は俺にお見舞いするだろうな……。確定演出おめでとう……ハハハ……。
――俺の恋はすでに死んでいる。
「実は、前田さんの分もあるんだ」
短き恋に一片の悔いなし!
奇跡と運命 in パチンコ屋 酒絶 煙造 @ikousaa92
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