第5話 西洋来襲

 それで、またしばらく暇になったのですが、この国は不思議と繁栄してきた様子。まったく不思議なものです。ただの水蛇のわたしが神さまをやり、ただの水蛇の子供たちが大王をやっていますが、それでも、国は栄えるようです。

 だけど、また、厄介そうな神さまが襲ってきました。なんでも、今度は西洋さんがやってきたらしいです。

 最初に来たのは、ゼウスという神でした。

「我は全知全能なり」

 とかいっていましたが、わたしが会って正体を見てみると、雷を武器として嵐を起こす天候の主催神のようでした。

「あなた、天候神でしょ」

 というと、帰っていきました。

 次に来たのは、ヤハウェでした。

「我は全知全能で唯一絶対なる神なり」

 とかいっていましたが、会ってみると、雷を武器として嵐を起こす天候神でした。

「あなた、天候神でしょ」

 というと帰っていきました。

 次に来たのは、ベエルゼブルさんでした。なんでも、悪魔なんだそうです。蝿の王として通っているとか。でも、直接会ってみると、雷を武器として嵐を起こす天候神でした。

「あなた、天候神でしょ」

 というと帰っていきました。

 次に来たのは、帝釈天でした。インドラという名前だそうです。阿修羅と戦っているといっていました。阿修羅と戦って全戦全勝しているそうです。

「でも、あなた天候神でしょ」

 というと帰っていきました。

 次に来たのは、天使でした。翼が生え、光に包まれた存在でした。

「でも、あなたはアフラマズダさんでしょ」

 というと、

「わかるんですね」

「有翼光輪がついていますからね」

 ということで帰っていきました。

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