クリスマスイブに皆が浮かれる寒い夜。傷心の心を引きずって一人歩く女性。クリスマスイブの日に振られ自分のこれまでを振り返る彼女。きっと彼女は下を向いていたのでしょう、真新しい雪の上に足跡を見付けてしまいます。その足跡をたどっていくと……傷心の女性の心が、徐々に輝いていく過程がとても丁寧にかかれていて、読んでいると一緒に元気になれます。セリフ回しがとても素敵で、おしゃれ。それでいて確信を突いてきます。読んでいて冷たい涙も、温かい笑顔に変わるとても心温まる本作、オススメです!
『雪についた足跡をたどってみたら』というお題にしたがって書く、作者の発想力がためされる自主企画にて、企画者(私)が選んだ《ベスト1》作品になることは、間違いなしです。恋をしてても、してなくても、あなたはきっと《キュン》するはず。その巧みな心理描写、キャラクターの魅力、お題をストーリーのど真ん中に入れて、短編にぎゅっと詰めこむワザ…すべてが「お見事」です。みなさん、ぜひ、ご一読を!