第2話 残す責任
あのひ、僕は終わったんだなぁ。と思った。
でも僕という意識は存在していた。
自殺者の魂はそこに留まり続ける。浮遊しつづけると聞いたことがある。
「ほんとだったんだ」
つぶやいたつもりが唸りしか出なかった。
頭が潰れてるからか。痛みは少しだけあった。
死んだ時に感じた少しの痛みだけ。すぐ死んでよかったかもしれないと思った。
懐かしんで自分の部屋へ戻った。
母親の啜り泣く声が聞こえた。
部屋は、そのままだった。机には勉強のノートが広げられたままだった。
だから、僕はこのノートに僕の人生の全てを綴ろうと思った。
僕の生きた証と全てを綴る責任があると思って。
もう見えない ポリエチ @porietieti
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