ざまぁ皇太子だって生き残りたい

　帝国の第一皇子ラインハルトはダンスパーティー会場で、痛快に婚約者を言い渡した瞬間、自分が物語の世界の住人だった真実を自覚する。婚約破棄した悪役公爵令嬢が主人公で、悪行皇子な自分は断罪される側なことを。このままでは自分は数年後に処刑されてしまう運命なのだ。
「それなら公爵令嬢と仲直りを……いや、もう間に会わない」「なら政敵な弟皇子と和解を……いや、もう間に会わない」「では毒殺してくる異母と和解を……いや」
　これは宮殿内に味方皆無で死亡フラグだらけな悪役皇子が、プライドをかなぐり捨て必死に生き残ろうとする恋愛ロマンス物語。