STORE6 お節介な少女

 さて、アンソニーを連れていくことにしたが晩御飯を何にするか決めていないし、昼ごはんも食べてない。だから昼ごはんを食べてから連れていき、晩御飯の買い物は紹介した後にすることにした。

「さて、アンソニー。食べたいものとかある?意外とこの街食べ物の種類なら豊富だぞ。」

「うーん、ならピザ食べたいかな。好物なんだ。」

「了解。でも覚悟しとけよ。めんどっちいから。」

「え、何を...」


 アンソニーを連れて行ったのはsnow pubという店だ。この店、味はいいのだが問題があるのだ。

 とりあえず店に連れていき、扉を開けると

「おかえり、アベル。やっとうちに泊まってくれる気になったの?嬉しいよ私!」

 と、大きな声で挨拶して来る笑顔が素敵な1つ年下の女の子がいた。

 戸惑っているアンソニーに俺は説明した。

「こいつはカリー。良い奴なのは確かなんだがかなりのお節介でな。独り身の俺をこの家に住ませようとしてくる。」

 するとカリーは頬っぺたを膨らませ、

「そりゃ困ってる人は見捨てちゃいけないよ。みんな持ちつ持たれつでいかないと。」

「ちなみに持ちつ持たれつはこいつの口癖な。」

 少し、いや大分気迫負けしているアンソニーは頷いていた。多分理解しただろう。めんどくさいと言った理由が。


 そのあとはカリーのお父さんの絶品のマルゲリータを食べながらもカリーのマシンガンを俺たちは受けていた。特にアンソニーはと言うと...

「ねぇねぇアンソニー君、どこから来たの?」

「ここから東に行ったところにあるブルッゲルていう街だよ。」

「へー聞いたことないな〜。どんな場所?」

「うーん、街としては少しだけ大きいよ。色々な商人が通る街道にある街の1つだからね。だから商業が盛んって言えるかな。」

「なるほどね、行ってみたいな〜!」

「き、機会があったらね。」

 とまあ話してる内容はただの世間話だが、これが30分も続いているのだ。そろそろ可哀想になったので助け舟を出すことにした。

「やめろよ、カリー。アンソニーが困ってる。あと、泊まらせようとするなよ。俺たち2人で暮らすんだから泊まる必要はもうないからな。」

「ちぇー、今から言おうとしてたのに。」

「まじで言う気だったのかよ。」

「だって美味しい料理の方がいいでしょ。」

「俺だってできるだろが。」

「教えたのは誰でしたっけー?」

「カリー様でございます。」

「わかってるならよろしい。」

 そうするとアンソニーはびっくりして言った。

「あの料理は教わってたんだね。」

「そう、こいつに教わって覚えたんだよ。だからその話になると負けるしかない。」

「エッヘン、私偉い!」

 まぁ本当はカリーのお父さんが途中から色々とやってくれてたんだが、言わないでおこう。何されるかわかったもんじゃない。


 いい時間になったので店を出ることにした。

「じゃあなカリー、行ってくる。」

「あれ、どこに行くの?」

「あ〜言ってなかった。」


「守り神のところだよ。」


 するとアンソニーは出会って1番大きな声で言った。

「僕も聞いてないよ、そんなこと!!」


 あ、確かに伝え忘れてたわ




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星の子たち~星の能力を解き放て~ プミラ 新人作家 @pumira

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