この作品では、大きな事件を解決しないし、英雄にもならない。自分を助けてくれたおじさんの背中を追いかけて努力を積み重ね、目立たない情報屋を目指すストーリーです。全体的に雰囲気が落ち着いていて、誰も死なない物語で、主人公のキャラも魅力的なので一気に読めて引き込まれてしまう、素晴らしい内容でした。綺麗なオチでありながら、どうしても続きを期待してしまう、そんな終わり方をしているのも素敵です。
展開が丁寧で、ご都合主義や突飛な解決などが少なく感じられます。しかし主人公のかっこよさや有能さはしっかり描かれており、問題を解決していくのが読んでいて気持ち良いです!影に潜めているかどうか…おや?とそんな部分もあり、クスッと笑わせてくれるような、続きが気になる作品です。
幼いころに自分を助けてくれたヒーローである、情報屋の「おじさん」と再会するため、情報屋まがいの活動を始めたことで、周囲を変えていく人間ドラマが楽しみ。生まれ持ったかわいい顔と、軽薄な叔父から薫陶を受けたナンパ術をちゃっかり生かして、お悩み解決をしていくなかで、「おじさん」と無事再会できるのか?地に足付いた、無双系ではないファンタジーを求めている方に自信をもっておすすめできる作品。