不思議な魅力と面白さのある作品！　必見です！

　村人に迫害され、暴力を受けていた母子が白い虎と、御付きの青年と出会う。そして……。

　少し重い内容なのですが不思議と読めてしまう。
　それは、少しずつ成長していくアコの姿が会話や描写から、ありありと浮かんで来るからだと思います。白虎様のように親のような目線で、ついつい見守ってしまいたくなります。

　また、彼らが皆、アコを大切にしたいと心から思っているというその温かく優しい空気感がこの作品の魅力でもあります。



　そして後半、成長したアコに突きつけられる選択。
　白虎様、ハク、小虎。彼らと多くの言葉を交わし、自身の過去・経験を踏まえて。

　最終的に彼女が出した答えこそが、真っ白で空っぽだった少女が1人の“ヒト”として成長した証になっているような気がしました。



　不思議な魅力と、確かな面白さを持った作品です！