第6話 荷馬車は進むよ、どこまでも


荷馬車に揺られてる間にトルネと雑談。


この国の名前は、カーキー王国。

大陸の中央に位置している農業国。

第11代ケール・カーキ王が統治し、貴族制度を用いている

長年の外交の努力の結果、戦争もなく比較的治安が良い。


カーキ王国は国教がイスト教。この大陸はイスト教徒が大半らしい。

駄女神様とトルネの話を踏まえると、人が作った宗教はきっと、これだ。

教会は大きな街にはあるが、小さな村にはないところのほうが多い。


通貨はゴールド(金貨)、シルバー(銀貨)、ブロンズ(銅貨)とわかりすい単価で助かった。

日本円だとこういうイメージ。

1G=100万円(=100S)

1S=1万円(=100B)

1B=100円


これから向かう街はケルト伯爵が収めるユルト街。

街の中に、ダンジョンがある一風変わったダンジョン・タウン。

ダンジョンを中心に発展した街で一攫千金を狙う冒険者が多数在籍している。

この街のダンジョンは鉱物・鉱石が中心にドロップされる。

そのため、商業ギルドも大きく、宝石商、鍛冶職人も多数、出店している。



”リョウさん、ユルトの門が見えてきましたよ。もうすぐ到着します。街への通行税は私が払いますのでご安心下さい。

身分証は持ってますか? 財布と一緒に落としてる可能性はありませんか?”


「あ・・・(身分証が必要なのか)

財布と一緒に落としたみたいです。身分証がないと街へは入れませんか?」


”今回は私が保証人になりますので大丈夫ですが、次街への再度出入する際には必要になりますね。

冒険者ギルドに登録して、身分証を発行してもらうのが一番安上がりだと思いますよ”


(異世界のテンプレ!冒険者ギルドへの登録!

あれだ、この新人が!って絡まれる展開のやつだ!)


「登録料など必要なんですね、どのくらい必要ですかね・・・無一文なのでお金を稼がないと行けないので・・・」


”登録料はたしか2銀貨で良かったはずです。

今回は助けていただいた御礼に登録料分をお出しします。

代わりに、娘に何かあった場合は助けて下さい。

リョウさんとの繋がりがあれば安心できますしね”


満面の笑みのトルネさん、やっぱり商人だよなぁって思わせられる。

現代も異世界も人の縁は金には替えないものだしね、うん。今回は金だけど(苦笑)


現時点で俺には金もない、コネもない、武器もない・・・

身分証は手に入れられるから、まずは金策が先だ。

異世界無職生活中。生きていくにも金がかかる。

街に入ったらまずは情報を集めて、仕事を探そう!



馬車に揺られ、辿り着きました。

ユルト街へ到着! 異世界最初の街へ到着!!(テンションMAX)


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登場人物

リョウ:主人公 28歳

トルネ:行商人 25歳

ルシア:トルネの娘 5歳

現在地点:カーキ王国 ケルト伯爵領 ユルト街

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〜神式会社〜 異世界で派遣社員をしています。 No-Bitter @nobitter0138

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