登場人物紹介(ネタバレあり)
【ナツァグ】
ヴラディスラフ帝と第二妃の間に生まれた一番目も男の子で、帝国の第二皇子。本名、ヴラディスラフ・ナツァグ。日に焼けた小麦色の肌に銀髪緑眼。
モンゴル語で、「宇宙」という意味の名を持つ。作中で「遊牧民の言葉」と呼んでいるのはモンゴル語のことである。ゾリグ氏族長の養子となり、氏族では次期氏族長として慕われている。一言で言えば、みんなの兄貴(一応まだ十七歳です)。
ポジティブでアクティブ。運動神経バツグン。コミュ力おばけ。総合的に遊牧民としてのポテンシャルが高い。しかし感覚的に物を覚えるため、秀でた分野で周りにアドバイスができないのが難点。
また長時間じっとしていられないタイプ。正義感が強く情に厚いが、その分感情的になりやすく、しばしば冷静さを失うことも。
【ナラン】
ヴラディスラフ帝と第二妃の間に生まれた二番目の男の子で、帝国の第三皇子。本名、ヴラディスラフ・ナラン。日に焼けず色白のままで、銀髪緑眼。
モンゴル語で、「太陽」を意味する名を持つ。本人はその名に対して、自分の根暗な性格とは正反対だな、とつくづく思っている。
記憶がないほど幼い頃に、ナツァグと共に氏族長に引き取られた。現在ではそれほどでもないが、小さい時はよく大病をしていたため、氏族民の中では未だに「みんなで守らなくてはいけない小さい子」というイメージが定着している。それを浴びたことも相まって、自分の弱点を過剰に嫌っている。
ネガティブでパッシブ。運動苦手、虫も苦手。人見知り激しい、好き嫌いも激しい。本から知識を吸収するのは大好きだが、毎度同時に本の世界にも吸い込まれている。熟慮して正しい判断ができるが、逆に、一人で悩み込んで負の感情を募らせてしまいやすくもある。
意志やこだわりというものがないので、長いものに巻かれるし、巻かれることを良しとしている。本当は十四歳だが、ガリでチビなのでよく十歳ぐらいに間違えられる。
【氏族長】
本名、ゾリグ・カン。褐色の肌に灰色の髪、鳶色の目。長男坊であった彼は、遊牧民の慣習として故郷の氏族から独立し、弟妹らを連れて今の氏族を形成している。ナツァグたちの養父。とは言え実は還暦を過ぎているので、二人からすればおじいちゃんと言えるぐらいの歳の差がある。
若い時は勇猛果敢な武人だったが、現在はその豪胆な精神を残しつつ、どっしりと構えた落ち着きと包容力を持つ。
【第二妃】
ナツァグとナランの生みの親で、ウラディスラフ帝の二番目の妻。第一妃に次いで二番目に皇子を産んだことで、仮にこう呼ばれる。本名は忌み名として隠している。金髪碧眼。
上位貴族の出身で、現在は皇族のため、庶民の倫理観とはかけ離れたところがある。政治や権力のためなら我が子を粗末に扱えるのも、彼女が悪人だからというより、貴族一般の感覚がそうさせている部分が大きい。
遊牧民と黄金の花 花田神楽 @kagura_official
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