宮崎駿のルパンを彷彿させる、痛快さとコミカルさ。

テンプレを用いてはいない。

なのに、既視感がある。
こころよい、ここちよい、既視感だ。
なつかしい場所に帰ってきたような気がする。

はた、と思い当たる。

これは、ルパンだ。
宮崎駿の演出する、痛快にしてコミカルなドタバタ劇のテイストが、現代の技術と演出で再現されている。こういう軽やかな小説を、ぼくは読みたかったのだと気づかされる。

まだ、読みはじめたばかりだ。
つまりこれは、金鉱を掘り当てた――ということなのだろう。

しばらくは、リロット嬢の活躍をほほえみと共に見守る日々がつづくだろう。

その他のおすすめレビュー

木村太郎さんの他のおすすめレビュー4