『特別なお客様』スペシャルメニュー

N(えぬ)

スペシャルメニュー、ご注文になりますか?

あるレストランには、店主に気に入られた常連にしか出さない、秘密のメニューがあるという。


一人の男が、ずいぶん長いことこの店に通っていたが、そのような秘密のメニューを見たことも、もちろん出してもらったことも無かった。


彼は、なんだか悔しい気がして、店主を呼んで聞いた。


「そのぉ。秘密のメニューというのをわたしも食べてみたいのだが。ダメかね?」


すると店主は、Ah!っという顔をしていった。


「ええ、『わたしが気に入った常連客様』という名前の、『イヤな客に出す、くそマズい料理』が確かにございますが。ご注文になりますかァ?」

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『特別なお客様』スペシャルメニュー N(えぬ) @enu2020

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