複雑だからこそ、人間関係って素敵。

丁寧な感情で綴られる、人と人がわかり合う難しさ、多種多様とはいえマジョリティに偏った世界での生きづらさ。善意で差し伸べた手が、意に反して誰かを傷つけていた理不尽。

こう書くと哀しくて冷たいお話なのかなと思いますが、むしろ逆で、登場人物たちが人間が好きで、人と人との関わりが大好きなのが伝わってきます。寂しいけれど温かい、そんな印象です。
迷って悩んでも、好きな人のために手を伸ばし続ける登場人物たちが素敵だなと感じました。
漠然と人間関係に生きづらさを抱えているすべての人にとって、この作品の中にそれぞれの”共感”が見つかるといいなと思います。

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