第24話 回想
窓の外は
大坪の雨が降っている
雨音が奏でる旋律は
どこか寂しい感じがして
時折通り過ぎる車の音が
甲高いシンバルの音に重なる
空はどんよりとしていて
この雨はしばらく止みそうにない
そんな空を眺めながら物思いにふける
「いつまでも続くとは限らない、だから、俺は…」
そう
当たり前だと思っていた日常は
当たり前なんかじゃなくて
当たり前だと思っていた関係は
決して当たり前なんかじゃなくて
でも
誰もが当たり前の日常をどこかで求めてて
壊れるのが怖くて
一人になるのが怖くて
嫌われたくなくて
必死で守ろうとする
今の環境を守る頑張りも
新しい環境に飛び出す勇気も
同じくらい大変なことはわかっているつもりだ
それでも…
だから…
「俺が、やらなくちゃ…」
そう心に決めた
それから
後ろを振り返ることはなかった
あの日見た
空を見上げる君の瞳に映る世界は
何色に見えていたのだろうか
暗いグレーの中に
一筋の光のように見えたその姿からは
どんな世界が見えていたのだろうか
もはや確かめる術はないことはわかっている
だからこそ
過去は切り捨て
未来を見なければならない
明るい世界を描き続ける事
それが
「僕にできる、最大の…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「講義を始めます」
儚い空に輝く君の姿を見た 柊真 @tooooma2424
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