戦争の悲劇よりも際立つのは人の醜さか。

タイトルからは想像がつかない戦時下の生々しい血生臭さと凄惨さ。
処刑された聖女の演説が素晴らしい作品。そして、語り手であるのが全てを仕組んだ巨悪の根源である王族というのもいいですね。
悲惨さを伝えないという選択を取った国家。もみ消すこと、知らせないことが果たして国民の幸福に繋がるのか。考えさせられる作品です。

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