西オーストラリア州南部グレートサザン地区のワイナリーでの滞在記とワインと食事のエッセイというだけあって、リアルなワイナリーさんの日常を体験できます。
語り口調の文章がとても読み心地よく、一話をさくっと読めて、美味しいお料理とワイン、そして、オーストラリアで生活しているような気分になれる素敵な作品です!
本編から切り離したこの作品ですが、本編はさらに奥が深そうなので、今から読むのが楽しみです。
コメントをすると、おすすめのワインをご紹介してくれたりして、美味しいものとお酒をこよなく愛する私としては、コロナ自粛のなか、とても返信が嬉しくて、ご近所の大型のお酒コーナーに走りました。
ぜひ、こんな時期だからこそ、読んでいただきたい作品です。
お日様の下で仕事をして、夜になったら暖炉で温まりながら笑顔で食卓を囲む。傍らには美味しいワイン。
そんな羨ましい体験が綴られた、飯&酒テロエッセイです。
各話ごと、ワインの紹介に始まり、それに合わせた美味しいお料理を楽しみながら、思い出を振り返るように綴られます。空腹注意。
ワインを追求し世界をめぐる作者さま、今回の舞台はオーストラリアのとあるワイナリー。
素敵なオーナーの元でぶどうの収穫をしたり、地元の素敵な人たちと交流したりと、なんとも楽しげな日々。『Wild Life』と謳うだけあって、狩りや釣りの体験も!
生き物を殺めて食すという、現代日本では忘れがちなことを思い出させてくれます。
ワイン好きでなくとも楽しめる、味わい深いエッセイ。ぜひ読んでみてください。
全ての食べ物に、そして生産者に、心からの感謝を。乾杯!
生きていれば一度くらい、自分の好きな事をとことん追求してみたい衝動にかられますよね。
でもたいていは、『~ねばならぬ』に阻まれて、なかなか一歩が踏み出せません。
こちらの作者様は、そんな足枷を物ともせず、魅了されたワインの世界へひたむきに走り続けます。
そこで出会ったのは、真剣に自然と向き合いながらモノづくりに励む、匠の姿でした。
こちらのエッセイの前日譚は、同じ作者様の『神の血に溺れる』と言うエッセイに書かれており、合わせて楽しむと世界が更に広がりますよ。
あなたも是非、濃厚なワインの香りと滋味溢れる料理のマリアージュをご堪能ください。
ワイン好きの方、必見!
オーストラリアの大地で育まれた食べ物、飲み物、そして人を描いたエッセイです。
身近なところで命が食べ物に変わり、神の血と融合し、再び大地を耕す手足となる。
パッケージに封じ込められることなく、そこには野生との生身のやりとりがあります。
身体を酷使したり、厳しい環境に晒されたりした挙句、得るものが満足に無いこともあるでしょう。でも自然界から抽出したワインと共にマリアージュを探す。それは凝縮された生と言えます。
神の血に溺れているのか?
いや、きっと『たゆたえども沈まず』。ゆったりと舟を漕いでいるのです。
フランス編もあるようなので、その系譜も辿ってみたくはありませんか。