学校という息苦しいディストピア、そこに語られる『関わってはいけない女』

怪談は単に怖い話である、というだけでなく差別意識にもかかわるものである。そんな話を聞いたことがあります。噂話として人々の人口に膾炙するという性質上、そこには人々の好むいやらしさが纏わりつく———と。

さて、このレビューを書いた時点では『関わってはいけない女』の全貌はまだ明らかではない段階なのですが、何気ない描写から学校生活に漂っていた息苦しさが蘇ってくるようでした。狭い社会の中で噂される羞恥、はじかれる恐怖……そういうディストピア的な息苦しさが。果たしてこの嫌悪感と『関わってはいけない女』にどのような関係があるのか、あるいは無いのか———
今後の展開に期待です。