どこかの誰かの体験談

 「私」が語る、事務所の同僚・高崎さんの話。彼は、きっちりした性格で、いつも昼休みの時間ピッタリに、外出していた。
 どこかの誰かが、一生に一度だけ体験したような奇妙な話という形の創作怪談。ですが、きっと創作だと言わずに紹介したら、実話だと思わせるようなリアリティがあります。
 ホラー映画は苦手だけど、怪談話は好きだというタイプの私には、真っ直ぐに突き刺さりました。怖いだけでなく、ちょっと切なさもあるのが興味深いです。