気まずいときも気の合うときも

 ひたすら尊い百合掌編。飾り気のない文体で波打ち際のように気持ちが寄せては返されていく。自動販売機を使った演出も日常と非日常を同時に体現できていい。
 ……しかし、ほんの一瞬、彼女を調理して食べる話かと勘違いしてしまった。彼女の味などと表現するからだ。というのは嘘で、マスケッターの読解力がその程度だからだ。というのは冗談だ。
 詳細本作。