私が好きなのは攻略対象じゃありませんっ!

真田あゆ

Day.1 目覚めたら推しが目の前にいるんだよ!?泣くよね!?

よおおおおおおしっ!大好きな「レイラ-幸せなプリンセス-2」の発売日!即ゲットは当たり前だよね!!家に帰ってやるんだ~

メイラお兄様はどれだけ美しく書かれてるかなぁ~、今度こそ攻略対象だよね!?

そんなことをかんがえながら、飛ぶように歩いているとキキ―っと実に嫌な音が響いた。


「んん、、」

「レイラ!目が覚めたんだな!よかった!お母さま、お父様、レイラが目を様sましたよ!!!」

どたどたという効果音がふさわしい足音をたてながら誰かが走っていき、戻ってきた。

「レイラ!俺がわかるか?」

う、嘘、、、メイラお兄様、、?いやいやいやいやいや。さすがにゲームの中に入れるなんて、、ねぇ!?

「レイラ、、?大丈夫か?なにかあったのか?ま、まさか!俺がわからないのか!?お、お前の大好きなメイラお兄様だぞ?しっかりしろ!俺を見てくれ」

「メ、メイラお、兄様、、!?!?あ、愛してますうううううううう!!!!!」

「んっ!?知っているぞ!俺のほうが好きだがな!」

はっはっはっはっ。と快活に笑うその姿は夢にまで見たメイラお兄様そのもので、涙が出そうなほどにうれしかった。推しだああああああ!目の前にっ!推しが、推しがいるよお(涙)

こんな状態のまま急に涙を流してかわいい、かわいい。としていたら、目を覚ました途端に涙を流したその姿に驚いたお兄様が慌て始めた。

「ど、どうした!?どこか痛いのか!?なにか悲しい夢でも見たのか!?」

や、やさしいいいいいいいいいい(涙)あぁ、神様仏様ゲーム様。私をこんな素敵な世界に転生させてくれてありがとうございますうううううう。

「メイラお兄様レイラは元気でございます!ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。これからは気を付けますので、どうかお許しを」

「そんな謝ることじゃないさ、元気ならよかったよ。」

あああああああ、やさしいいいいい、みにしみるううううと心の中で叫びながら、

レイラの美しい顔でニコッと笑って見せた。

すると、お兄様が若干顔を赤らめてほほえみかえしてくれたのでこちらからしたら、もう悶絶ものである。かわいい!かわいいかわいいかわいい、KA・WA・I・I!天使!天使がいるよぉ~!神様ありがと~!!!!


そんなこんなで一日が終わって、次の日になると学園へ入学する準備が始まった。

そうか。これは、学園に入る直前の出来事だったんだ。直前にあんなかわいいお兄様のご尊顔を拝めたなんて、もう死んでもいいわ。

「レイラ様。入学式に着るドレスはどれになさいますか~?」

と専属メイドのミリカが聞いてきた。

「お兄様は何色になさるんですって?」

「メイラ様は青になさるそうです~。」

「じゃぁ、私も青で合わせたいわ。青で何かよさげなものはあるかしら。」

そう、ミリカと話しているとメイラお兄様が急に部屋に入ってきた。

「レイラ!俺と色を合わせるのか!?」

「は、はい。だめでしょうか、、?」

もしかしていやだったのかな、、怒ってるかな、、

「うれしいぞ!だがそれならせっかくだからデザインも合わせたものにしよう。さぁ、相談しようじゃないか。デザイナーを呼ぼうな!」

そんな風に言ってくれることがうれしくてつい涙を流すと、今度は慌てたように

「どうした!?いやだったか!?いやならやめてもいいんだぞ?」

少し悲しそうにお兄様がそんなことを言うので、

「いいえ、うれしくてつい泣いてしまったのです。お兄様と色もデザインも同じものを着れるなんて、もううれしくて。」

そういうと、お兄様はボンっと音がしそうなくらいに赤くなって「あ、あたりまえだろ!!!」というので、それがまたかわいくてかわいくて涙が止まらない。


次の日!

   推しとおそろいの服着て入学式だよ!泣くしかないね!


                  また会おうね!読んでくれてありがとう!







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私が好きなのは攻略対象じゃありませんっ! 真田あゆ @ayuayu_0630

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