二◯二六年四月十七日 海獣と戦っている自分達のチームに少女が配属された夢を見た

 今日は、海獣と戦っている自分達のチームに少女が配属された夢を見た。




 場所は恐らく現代日本ではない。

 しかし、日本語は通じるし漢字で書かれた注意書きや説明書きがコンクリートや鉄板の壁に貼られている場所。床も鉄板だらけだったから、もしかしたら大きな船の中だったのかもしれない。


 自分はそこでは兵隊の一人だったみたいで、それなりに長く居るベテランになりかけだった。


 そこに、一人の少女が配属されたところから夢は始まった。

 配属というか、行く当てがないからやってきたという感じ。年齢は外見からは10〜12歳に見えたけど、栄養不足で成長してないというのなら16〜18歳もありえる外見。

 他の隊員は女の子が来た事で盛り上がっていたけど、自分は子供が前線に来た事に対して不機嫌だった。


 少なくとも自分は国を守る為に戦っていて、その守るべき対象の子供が戦いに出なくてはならない事がとても気に入らなかった。

 だから女の子に対して雑に挨拶をしたのだが、女の子は何も言わずに怒っているとも笑っているともつかない曖昧な表情でこっちを見ていた。

 周りの仲間はそんな自分と少女を遠巻きに見ていたのだが、そこで緊急のサイレンが鳴って出動することになった。


 自分達は海から攻めてくる海獣と戦う兵隊。

 魚雷を発射する係と、その魚雷を目視して爆破する係に分かれて戦う。

 自分は魚雷をタイミングよく爆破させる係で、その為、海獣の近くまで行って爆破のタイミングを計るのが重要なポジションだった。

 

 今回の海獣はなんてことはない首長竜の一種だった。

 仲間が発射した魚雷をちょうど海獣を通り過ぎた辺りで爆破させ、小さな球をばらまいて攻撃をする。

 それを二回も繰り返せば倒すことが出来た。負傷した者は居らず、完全な勝利。


 仲間が勝利を喜んでいるのを遠巻きに見ていると、先ほどの少女が自分の近くに来て座った。

 気が付かなかったが少女は自分にぴったりくっついて移動していた様で、体のあちこちが擦れていたり傷を負っていた。

 自分はそれを見て、やっぱり子供が前線に出るのは気に食わないと思って不機嫌になったが、少女が頑張って自分に付いて来ようとしていたのは認めてあげないといけない気がした。




 と、この辺りで目が覚めた。

 海獣と戦うにしては装備がお粗末な魚雷の手動爆破しかない辺り、文明が発達していないか、既に一度滅びかけたのだと思う。

 海獣はどうして襲ってくるのかは分からなかったけど、単なる生存戦争なのかもしれない。

 詳しい内容は分からなかったけど、とりあえず海獣と戦うのは爽快感があった。いつ死んでもおかしくなかったのに、不思議と怖くはなかった。頭がおかしくなっていたのかもしれない。



 今日は、海獣と戦っている自分達のチームに少女が配属された夢を見た。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夢を見た @dekai3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ