二◯二四年九月二十六日 泥水に塗れた後に何度起きても眠っている状態に戻される夢を見た

 今日は、泥水に塗れた後に何度起きても眠っている状態に戻される夢を見た。




 最初の舞台は地元の町の、家からやや離れた場所だけど徒歩で行けるスーパー辺りからだった。

 四方全てが下りとなっている丘の四つ辻道路の真ん中に立っていて、地元だというのに電車で30分以上かかる高校の友人達と解散するところから記憶が残っている。

 高校の友人達が何故ここに居るのかや何を話していたのは分からないが、恐らく『一人で帰る事』が重要だったんだと思う。そんな気がする。


 そして友人達と分かれて別の方向の坂を下って家へ帰ろうとするのだが、さっき迄晴れていたのに急に暗くなり、雨は降っていないのに道が腰まで埋まる泥水で溢れ返る。

 しかし、自分は道がいきなり泥の皮になった事はさして驚いておらず、どちらかと言うとズボンのポケットに入れたスマートフォンが壊れないかが心配だった。

 いつも右のポケットに入れているのでそれを取り出すと中まで水が入っている感じがして、ポケットの中も水でいっぱいなのが分かった。




 ここで自室で目が覚めた。

 正確には、夢の中で自室で目が覚めた。




 この時は自分では完全に目が覚めたつもりでいて、(変な夢を見たなぁ)と思いながら枕元に置いたスマホが壊れていないのを確認し、ベッドから立ち上がって壁にある部屋の電気のスイッチを付けた。


 そうしたらベッドで寝ている状態に戻された。


 ベッドから立ち上がって電気を付けた筈なのにベッドで寝ているし、電気が点いた筈なのに暗いままだった。

 おかしいと思いながらも、またスマートフォンを手に持ち立ち上がって電気を点ける。

 しかし、電気が点いた後にベッドに戻される。


 これを何回か繰り返した。

 スマートフォンを持たないで電気を点けたり、電気を点けずに部屋から出ようとしたがベッドに戻される。

 三回目ぐらいから恐怖を感じつつあって慌てそうになったが、この『自分が行った事を戻される』というのに段々と腹が立ち、恐怖や混乱よりも怒りが先に来た。


 そして、次にベッドに戻されたら暴れてやろうかと思って再度部屋の電気を点けて意識が消えた時、現実にも目が覚めた。




 実は部屋の電気は延長した紐を引っ張れば点くので壁のスイッチを押しても意味が無いのだが、夢の中では紐を引っ張る発想が出てこなかった。

 自分では自分の部屋で寝ていたつもりだが、もしかしたらあそこは自分の部屋ではなかったかもしれない。


 その前の泥水の川が何を示していたのかは謎だし、そもそもベッドに戻されるのがなんの暗喩かも謎だった。




 今日は、泥水に塗れた後に何度起きても眠っている状態に戻される夢を見た。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る